auじぶん銀行「じぶんプラス」のランクを上げる

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 今では多くの銀行で所謂「ステージ制」を導入し、一定の条件をクリアした利用者に対して、手数料などの優遇をするというシステムになっています。

 auじぶん銀行では、それが「じぶんプラス」というサービスです。

 前回の記事で、auじぶん銀行のメリット一つとして、振込手数料の無料回数をあげましたが、その前提として、「じぶんプラス」のランクを上げておく必要があります。
 と言っても、そこまで難しいわけではなく、比較的簡単に最高ランクまで上げることができます。

 今回は「じぶんプラス」のランクをできるだけ簡単に上げる方法、そしてPontaポイントの獲得で注意する点などを説明します。

 auじぶん銀行そのもの、メリット・デメリットなどについては、前回記事をご覧ください。

じぶんプラスの概要

 一定の取引、銀行利用のあった場合にスタンプが付与され、貯まったスタンプの個数によって、どのランクのステージになるのかが判定されます。(詳しくは後述します)

 判定日は、毎月20日の終了時点。 判定結果によって翌月のステージが決まります。
 判定結果はメールで知らせてくれます。

 ランクは、「レギュラー」「シルバー」「ゴールド」「プレミアム」の4段階

 ランクが上がることによる優遇内容としては、ATM利用手数料の無料回数、振込手数料の無料回数、取引に応じて貯まるPontaポイントの倍率 です。

 公式の説明ページはこちらです。

 全体としてゴチャゴチャして分かりにくいのですが、細かな点は別にして、まずは大まかな全体の仕組みを理解しましょう。

 注意が必要なのは、「じぶんプラスのランク上げの要件」「Pontaポイントがもらえる取引き」「預金利息優遇の要件」これらが一部重なり合っているのですが、微妙に違う部分もあって、ちょっとややこしいです。以下の説明の中でも触れますが、注意しましょう。

ランクの上げ方

 最高ランクの「プレミアム」になるためには、スタンプを5個獲得する必要があります。

 スタンプがもらえる取引き等は、6つのカテゴリーに分かれていて、それぞれのカテゴリーの取引きを一つでもクリアすれば、スタンプを1つもらえます。

 逆に言うと、同じカテゴリーの取引きを2つクリアしても、もらえるスタンプは1つだけです。
 ですので、6つのカテゴリーのうち5つのカテゴリーを制覇する必要があるということです。
 順番に見ていきましょう。

入金

 一つ目のカテゴリーは「入金」です。
 「賞与・給与の受取」、「年金の受取」、「定額自動入金」 これら3つのうち、一つがあればOKです。

 給与等の振込先にauじぶん銀行を指定できる人は、それで問題ありません。
 私は、給与の振込先が勤務先で決められているので、3つ目の定額自動入金サービスを利用しています。

 定額自動入金は、あらかじ設定をしておくことで、毎月決まった日に、他の金融機関の自分名義の口座からauじぶん銀行の口座に指定した金額が振り込まれるというサービスです。

 注意点は、引落日を自由に選ぶことが出来ず、毎月6日または26日のどちらかを選ぶ必要があること。もう一つは、引落しから入金まで4営業日かかる、ということです。
 また、設定金額は10,000円以上1,000円単位、初回設定や内容変更には8営業日かかります。 

 じぶんプラスの要件クリアには金額の指定はありませんので、定額自動入金であれば誰でもクリアできるでしょう。1度設定しておけばあとはOKです。引落としされる側の預金口座が残高不足にならないように注意するだけです。

口座振替

 2つ目のカテゴリーは、「口座振替」です。

 クレジットカード代金や光熱水費、携帯料金の引落としなど何でも良いのですが、auPAYカード代金の引落としとするのが良いでしょう。

 前回記事で説明した普通預金の金利優遇「まとめて金利優遇」の要件の一つが、auPAYカード代金の引落としなので、これで両方の要件をクリアできます。

 どちらの要件とも、利用金額は問われませんので、毎月いくばくかauPAYカードを利用するのを忘れないようにしましょう。
 少額でも良いので、auカブコム証券にカード積立をしておくのも良いでしょう。100円から5万円まで設定可能です。
 Amazonギフト券の購入でも良いです。こちらは150円から可能。
 ただ、2023年9月になってからAmazonの不正利用が急増しているとのことなので、Amazonギフトカードをあまり貯め込むのも考えものですが。

キャッシュレス決裁

 3つ目は「キャッシュレス決裁」です。

 「auPAY残高へのチャージ」、「スマホ決裁(残高へのチャージ)」、「スマホデビットの利用」、「じぶん銀行決済の利用」 これら4つの内から一つクリアすればOKです。

 一番簡単なのは、auPAY残高へのチャージです。1円以上チャージすればクリアとなります。
 auPAYの設定で、自動払出(auPAYの残高を自動で払い出す機能)を設定しておけば、auPAYで買い物をする必要もありません。
 例えば、自動払出を「毎日」「全額」と設定しておけば、チャージした翌日には全額が銀行口座に戻ってきます。

 また、メルペイ、コンビニ払込票支払(PayB)、PayPaypringFamiPayLINE Pay を使っているのであれば、これらへのチャージでもOKです。
 ちなみに、FamiPayの場合、残高へのチャージだけでなく、翌月払いの引落としでもスタンプがもらえました。

 なお、auPAY残高へのチャージには、オートチャージも含まれますが、オートチャージは、au/UQ mobile(5G対応料金プラン)とpovo1.0の契約が必要になります。

エンタメ

 エンタメとありますが、内容は「じぶん銀行toto(WINNER・toto・BIG)の購入」もしくは「公営競技(競馬・競輪など)への入金」の2種類です。

 「公営競技への入金」の方は、入金が条件なので、購入する必要はありません。特に、ボートレースは、自動的に清算がされますので、入金して何も購入しなければ、入金額がそのまま銀行口座に返ってきます。

 ただし、ボートレースに限らず、公営競技については、会員登録後何も購入しない状態が続くと会員登録を抹消されてしまう危険性があるようなので、気をつけて下さい。再登録も可能なようですが、あまり気持ちの良いものでもありませんし。

 私自身は、公営競技やtotoなどに興味が無いので、このカテゴリー自体スルーしてます。

資産運用

 次のカテゴリーは、「資産運用」です。

 内容としては 「外貨預金の取引」、「じぶん銀行FXの取引」、「auマネーコネクトの設定」、「円定期預金残高1円以上」 4つのうちから1つです。

 このうち「取引」とあるのは、実際の取引が必要ですので、一番簡単なのは、円定期預金に1円以上預けておくことです。

 なのですが、auカブコム証券の口座との連携「auマネーコネクトの設定」は、金利優遇(まとめて金利優遇)の条件にもなっています。つまり、「auマネーコネクトの設定」の設定ができていれば、じぶんプラス、金利優遇、両方の条件を1つずつクリアすることができるので、これを選択するのが良いでしょう。
 一度設定しておけば、あとは何もすることはありませんし。

残高

 最後のカテゴリーは、「残高」です。

 「総資産残高50万円以上」、「外貨預金残高10万円以上」、「 仕組預金残高10万円以上」、「カードローン残高1万円以上」、「 住宅ローン残高1円以上」 のうちのいずれかとなりますが。

 ランク上げの為にローンを組むのは論外として、外貨預金も仕組預金も一定リスクがありますので、円普通預金に50万円以上入れておいて「総資産残高50万円以上」をクリアするのが良いでしょう。

 金利優遇の条件をクリアできていれば、普通預金でも0.2%の金利が付きますし。

まとめ

 これまでのところをまとめます。

 前回記事で説明した「金利優遇」の条件をクリアできているのであれば、「口座振替」「資産運用」のカテゴリーはクリアできていますので、スタンプ2つはゲットです。

 あとは、給与の振込口座の設定などが無理であれば、「定額自動入金」を設定して毎月他行の口座から一定額を入金することで「入金」のカテゴリーをクリア。
 そして、auPAYで自動払出の設定をしておいて、auPAY残高にいくばくかチャージして、「キャッシュレス決裁」のカテゴリーはクリア。
 ここまでで、合計スタンプを4つゲット。

 最後は、円普通預金に50万円以上を入れておいて「残高」のカテゴリーをクリア。
 それが無理であれば、ボートレースなどに入金して「エンタメ」のカテゴリーをクリアする。

 以上で5個のスタンプを集められます

ランクの上げ方(番外編)

 ランク上げの為にこうしたゴチャゴチャしたことはやりたくないけど資金は豊富にある、と言う方は、1千万円以上を預金口座に預けておきましょう。
 これだけで、最高ランクのプレミアムになれます。

 1千万円を超えると預金保険制度の対象外となってしまいますが、auじぶん銀行が破綻するということは今の所無いでしょう(たぶん)。

 もしくは、100万円以上残高があれば、それだけでも「ゴールド」ランクになれるので、ATM手数料、振込手数料ともに10回まで無料になります。普通に利用する分には不自由しないと思いますので、これでも良いでしょう。

Pontaポイントの獲得

 auじぶん銀行では、一定の取引に応じてPontaポイントが貯まります(auIDの登録が必要)。

 貯まるポイント数も、じぶんプラスのランクに応じて変わり、1項目で貯まるポイントが1,5,10,15 と上がっていきます。

 ポイントの貯まる取引きとは、「入金」「口座振替」「キャッシュレス決裁」「積立投資」「FX」の5項目なのですが、入金」「口座振替」は、じぶんプラスのランク上げの要件と重なるので、ぞれぞれのカテゴリーで、じぶんプラスのスタンプを獲得していればそれでポイントも付与されます。
 この2つで、プレミアムであれば30ポイント

 「積立投資」「FX」は、もらえるポイントに比べて、リスクとコストがかかり、個人的には割に合わないと感じているので、やる必要はないと思います。
 特に「FX」は1万通貨あたり最高で15ポイントですから、スプレッド(実質の手数料)に全く及ばずコスト負けします。
 また、「外貨積立」もあまりメリットはないと思います。詳しくは、過去記事をご覧ください。

 残る「キャッシュレス決裁」については、やり方によってはノーリスクでポイントが稼げます。
 キャッシュレス決裁の項目では、最高150ポイント獲得できますので、先の2つの項目と合わせて合計で毎月180ポイントを獲得することが可能です。

キャッシュレス決裁でポイント獲得

 「auPAY 残高へのオートチャージ」、「スマホ決済(残高へのチャージ)」、「じぶん銀行スマホデビット」 について合計の利用金額10,000円ごとにポイントが付与されます。
 各項目ごとにポイント付与上限がありますが、この項目については、プレミアムで150ポイントです。
 つまり、10万円までの取引が対象になります。

 注意が必要なのは、auPAY残高へのチャージは、オートチャージのみが対象で、普通にチャージするのは対象外ということです。
 そして、オートチャージにはau/UQ mobile(5G対応料金プラン)とpovo1.0の契約が必要。
 ですので、誰でも簡単にauPAY残高に10万円チャージして自動払出で取り戻すということができません。

 また、スマホデビットも1万円の利用に対して15ポイントですから、他のコード決裁やクレジットカードを使った方がお得です。

 となると、他のキャッシュレス決裁にチャージするというやり方になりますが、毎月10万円もチャージして使いきれないかも、という問題があります。

 そこで、PayPayを利用します。

PayPayを利用

 PayPayに10万円をチャージ → PayPay銀行に払い出し

 PayPayからPayPay銀行へは無料で払い出しできるので、これを利用します。
 ただし、PayPay銀行からauじぶん銀行に資金を戻す際には注意が必要です。PayPay銀行は手数料優遇のハードルが高いので、普通に振込みをすると手数料がかかってしまいます。

 やり方はいくつかありますが、
 ・auじぶん銀行の定額自動入金サービスを利用
 ・auカブコム証券を経由
 ・PayPay銀行の提携ATMを利用(3万円以上は手数料無料)して現金を引き出す
などであれば無料で資金移動が可能です。

 定額自動入金を利用すれば、1回設定をしてしまえばあとは毎月勝手に資金を戻してくれるので、これが一番面倒がないように思います。

Pringは利用できない

 注意が必要なのは、Pringという送金アプリです。登録した銀行口座からチャージでき、月1回まで無料で出金できるというアプリなのですが、Pringにチャージしてもポイントはもらえません

 じぶんプラスのスタンプ獲得要件の「キャッシュレス決裁」のカテゴリーの中にはPringは入っているので、Pringにチャージすればポイントももらえると勘違いしがちですが、ポイントが獲得できるサービスの中にはPringは入っていません。
 そうです、Pringだけが抜けています

 Pringを利用できれば簡単だったのですが、残念ながらポイント獲得には使えません。

最後に

 以上、簡単にじぶんプラスのランクを上げる方法を説明しました。
 どの項目もさほど難しいわけではありませんが、毎月なんらなの作業(チャージなど)が必要だったり、クリアしてるかどうか気にしておく必要があるので、面倒と言えば面倒です。

 番外編でも触れましたが、100万円を口座に入れておけば、それだけで「ゴールド」のランクを獲得できるので、それでも十分かと思います。
 獲得できるPontaポイントも減ってしまいますが、そもそもポイント獲得のためには「面倒」な作業が必要ですから。

 若しくは、以前の記事で説明したSBI新生銀行であれば、一度SBI新生コネクトの設定をしてしまえば、それだけで何も気にすることなく最高ランクになります。口座の残高を気にする必要もありません。SBI証券の口座を開設しておく必要はありますが、いくらの資金が必要というのもありません。
 ただし、普通預金の利率はauじぶん銀行よりも下がりますが。

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