auじぶん銀行をメインで利用する理由

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 私は複数の銀行口座を使い分けていますが、メインとして利用しているのはauじぶん銀行です。
 なぜ、私がauじぶん銀行をメインにしているのか、使い勝手やメリット、デメリットなどについて、説明したいと思います。

 ここで言う「メイン」とは、すべての取引をここに集中させているという意味ではなく、使い分けているそれぞれの口座との資金のやりとりの中心となる「ハブ」であり、そのための資金はここに置いておくとともに、他の口座で取引する必要やメリットの無い諸々の取引をここで引き受けるというようなそんなイメージです。

(2024.8.10)2024年10月1日から円普通預金のベースの金利を0.08%上げるとのことです。これに上乗せ金利が付くので、金利優遇の条件をクリアした場合の普通預金金利は最高水準に近くなると思います。
 ちなみに、現時点で最高は島根銀行のスマホ支店の0.35%でしょうか。


auじぶん銀行とは

 auじぶん銀行は、KDDIと三菱UFJ銀行が共同出資して設立されたインターネット銀行です。
 2023年3月末時点で口座数約517万口座、預金残高2兆7千3百億円、R&Iの格付けではAA- ということです。

 ネット銀行ですから、実店舗も預金通帳も無く、インターネットブラウザやスマホのアプリで取引し、現金の入出金は提携ATMを利用します。この点を「便利」と考えるか「不安」と考えるかですが、従来型の銀行もコスト削減のため、できるだけ店舗は減らし、通帳もなくしていこうという方向にあります。

 また、多くの銀行(特にネット銀行)がそうであるように、一定の条件を満たすことで、金利や手数料の優遇を受けられるようになっています。

 この点が同じネット銀行でも、各社特徴を出そうとしている所で、auじぶん銀行の特徴について、順番に見ていきます。


メリット

 auじぶん銀行のメリットとして、私が特に感じている点は以下の点です。

普通預金金利が0.23%

 一定の条件を満たすことで、通常の普通預金金利0.03%に金利が上乗せされ、普通預金金利が0.23%(税引き前年利)になります。(まとめて金利優遇の条件をクリアし、マネ活プランを利用しなかった場合)

 2024年10月1日から円普通預金金利を改定し、ベースの金利が0.08%上がります。つまり、金利上乗せを含めると、0.31%となります。(auじぶん銀行「重要なお知らせ」)

 これは、他行の定期預金金利と比較しても高金利の部類であり、とりあえず現金を置いておくという使い方をしても他行で定期預金をするのと引けを取らないわけです。
 ですので、冒頭で述べた「ハブ」として資金を置いておくにはうってつけです。

 「一定の条件」とは、1.マネーコネクトの設定 2.auPAYカードの引き落とし 3.auPAYとの口座連携 の3つです。
 これらの条件をすべて満たすと普通預金の金利が0.2%上乗せされ、合計0.23%になるわけです。

 詳しくは、auじぶん銀行のHPの「auまとめて金利優遇」の説明をご覧いただきたいのですが、下に要点をまとめました

 一見すると面倒に思うかもしれませんし、auカブコム証券の開設やauPAYカード、auPAYアプリが必要となってきますが、一度設定してしまえば、あとは毎月auPAYカードをいくばくか利用するだけですので、面倒なのは最初だけです。

 auじぶん銀行のHPには、「まとめて金利優遇」とあわせて「マネ活プラン金利優遇」という記載がありますが、これについては後でふれます

1.auカブコム証券との口座連携(auマネーコネクト)の設定

 auマネーコネクトとは、auカブコム証券で株式や投資信託を購入する資金について、自動的にauじぶん銀行の口座から証券口座に入金されたり、逆に証券口座の余剰資金が自動的に銀行口座に出金されたりする仕組みのことです。

 ですので、auカブコム証券の口座を開設しておく必要があります。
 証券口座を開設してマネーコネクトの設定をしておくだけでOKです。実際に株や投資信託の取引をする必要はありません

 この条件を満たすだけで、0.1%の金利上乗せがあります。

2.auPAYカードの口座引落とし

 auPAYカードの引き落とし口座として、auじぶん銀行を設定しておき、実際に引落としがあれば、この条件を満たします。
 ですので、auPAYカードの引落とし口座を設定するだけでなく、実際にいくらか利用することが必要です。

 ちなみに、auPAYカードは、ポイント還元率1.0%(100円につき1ポイント)、Pontaポイントが付与されます。

 この条件を満たすことで、0.05%金利が上乗せされます。

3.auPAYとの口座連携

 スマホのコード決裁アプリ、auPAYにおいて、auじぶん銀行との口座連携が設定されていればOKです。

 auPAYアプリから連携の操作を行います。
 口座連携ができていれば、auPAY残高へのオートチャージやauPAY残高からの出金を利用することがきます(実際に利用しなくとも、連携できていれば条件達成となります)。

 この条件を満たすことで、0.05%の金利が上乗せされます。

 ちなみに、今回の話題から外れますが、PontaポイントをauPAY経由で現金化するには口座連携が必須となります。

他行あて振込みが最高15回まで無料など

 メリットの2つ目です。

 一定の条件を満たすことで、手数料の優遇を受けることができます。
 他の銀行でもよく見られる、いわゆるステージ制の仕組みです。

 また、銀行取引の内容に応じてPontaポイントが貯まるのですが、これについても、ステージに応じて貯まるポイント数が1倍から15倍まで変化します。

 これらの仕組み全体を「じぶんプラス」と言います。

 個人的には、最高ステージになることで、他行あて振込み手数料が15回まで無料というのが便利です。これによって、自分の持っている他の銀行へ資金を振り分けるハブとしての役割が十分果たせますし、単発の取引で業者などへ振込みが必要になった場合でも、遠慮なく利用できます。

 「じぶんプラス」について詳しく解説すると長くなるので、これは別記事にしましたので、そちらをご覧ください。

 ちなみに、三菱UFJ銀行との間での振り込みのやり取りは、どちらも手数料無料です。
 ただし、三菱UFJ銀行の方でインターネットバンキングの利用を設定しておく必要があります。

24時間365日での振込みに対応

 24時間365日の振込みが可能「モアタイムシステム」に対応しています。

 モアタイムシステムに対応した銀行同士でしたら、24時間365日、即時に振込みをすることができ、非常に便利です。この点も「ハブ」としての役割には有用です。

 フィッシング詐欺等のセキュリティー対策のため、一時的に制限がかかったり、振込金額の上限が下げられたりしている部分もありますが、基本的にはモアタイムシステムに対応しています。

 2023年7月10日現在の制限の状況はこちらを参照ください。

 また、モアタイムシステムについては、こちらの過去記事でも説明しています。

 また、地味に便利なのが、新規で振込みをする場合にも、銀行名、口座番号などを入力すると相手の口座名義人が表示されるので、安心して振込みができます。

スマホATMが便利

 スマホのアプリ(じぶん銀行アプリ)は、生体認証でログインできますし、なかなか使い勝手が良いです。

 なかでも「スマホATM」と言って、キャッシュカードではなく、スマホのアプリでATMでの入出金ができるというサービスが便利です。

 現金の出し入れは、めったにしませんが、だからこそ余計にキャッシュカードを持ち歩く必要が無いというのは、とても便利です。

 ちなみに、auじぶん銀行と提携しているATMは、セブン銀行、ローソン銀行、イーネットATM、三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行 です。

 なお、これは余談ですが、ローソン銀行ATMのサービスで、auじぶん銀行(以外も対象銀行はありますが)でローソン銀行ATMを利用すると、毎月1回だけですが、Pontaポイントがもらえるというサービスもあります。(ATMスタンプカード

その他

 これら以外にも、いくつか特徴がありますが、例えば主なものとして、

セキュリティ

 振り込みなどの際にスマホで認証する「スマホ認証サービス」(これまでよくあった乱数表による数字の入力などが不要)、スマホのアプリからインターネットバンキングへのログインやATMの利用をロックする「インターネットバンキングロック」と「ATMロック」など。
(→詳しくは、こちら

Pontaポイントがたまる

 上の方でも少し触れましたが、一部の銀行取引については、その内容に応じてPontaポイントがたまります。この点は、「じぶんプラス」というステージ制の話にかかわるので、注意点なども含めて、別記事で説明しています。

メール通知

 他行から振込みがあった場合や、口座から引き落としがあった場合など、何らかの取引きがあればその都度メールで通知があります。特に、予約や自動で設定している取引などは、ちゃんと実行されているのが分かるので安心です。

 銀行によっては、ほとんど通知してくれないところもあります。(私の設定が悪いのかもしれませんが)


デメリット

 私自身は、実際に使っていて、今の所デメリットらしいデメリットは感じていないのですが、はじめて利用する方だと、いくつか気になる点はあると思います。

金利優遇を受けるには条件がある

 すでにメリットの所で述べた通りですが、金利優遇を最大限に受けるためには、auカブコム証券の口座開設や、auPAYカードの発行・利用、auPAYアプリの登録・設定が必要になります。

 auカブコム証券は、証券会社の中ではあまり取扱商品が豊富でないなど、SBI証券や楽天証券ほど人気はなさそうですが、別に取引はせずとも口座を開設していればOKなので、あとは手間の問題でしょうか。

 auPAYカードも、auPAYへのチャージでポイント付与されなくなったので、魅力は下がってしまいましたが、利用金額はいくらでも良いので、この条件をクリアするのは簡単です。
 auPAYアプリの設定も簡単です。

手数料の優遇を受けるには条件がある

 どの銀行でも手数料の優遇を受けるには条件がありますが、auじぶん銀行の場合は、金利優遇の条件、手数料優遇の条件、ポイントの付く取引、これらの条件が微妙に重なり合ったりしていて、ちょっとややこしいです。

 ただし、最高ランクになった場合の優遇は大きい方だと思いますし、最高ランクにするのもそこまで難しくはないと思います。

 この点は、「じぶんプラス」についての別記事であらためて説明します。

 なお、注意点として、最低ランクの「ノーマル」の場合、ATMで入金するのも3回目からは有料になります。つまり、無料で入金できるのは2回まで。
 提携ATMでも入金は無制限に無料という銀行もある中で、この点は注意しましょう。
 といっても、一つ上のランクなれば無制限に無料となるので、回避するのは簡単ですが。

定額自動振り込みサービスが無い

 決まった金額を、決まった日に、決まった銀行の口座に振り込むサービス、いわゆる「定額自動振り込み」というようなサービスは、auじぶん銀行にはありません。

 このため、例えば、毎月一定額を他行の自分名義口座に振り分けることを決めている場合でも、その都度、手動で手続きをしなければなりません。

 個人的には、この点が一番のデメリットでしょうか。

 逆に、毎月一定額を他行から入金する「定額自動入金」というサービスはあるのですが。

スマホに頼るリスクがある

 多かれ少なかれネット銀行共通の問題ですが、スマホ認証やスマホATMなど、セキュリティの強化や利便性についてスマホに頼った形になるので、スマホが故障したりすると対処が結構面倒なことになると思います。
 これはauじぶん銀行に限った話ではありませんが。

 以上が私の感じるデメリットです。


「マネ活プラン」について

 「マネ活プラン」とは、auの(携帯)回線契約プランの一つです。中身は容量無制限プランで、auじぶん銀行と連携させたり、auPAYカードさらにはauPAYゴールドカードと連携させると携帯料金を割引いたり、ゴールドカードのポイント還元率をアップするなどの優遇がありますよ、というものです。

 で、「マネ活プラン金利優遇」とは、回線料金の割引などに加えてさらに、auじぶん銀行の普通預金金利も上乗せしちゃいましょう(最大で年利0.33%になる。2024年10月1日以降は0.41%)、というのが謳い文句です。

 私自身はau回線の契約をしていませんし、説明は割愛しますが、かなり複雑な条件があり、とても分かりにくいです。そもそも元のプラン料金が高い、その割引や金利優遇などを最大限享受するにはauPAYゴールドカードが必要ですが、年会費が11,000円かかるなどハードルが高いので、特定の要件に当てはまる人以外は、あまりメリットは無いように思います。

 詳しくお知りになりたい方は、こちらこちらをご覧ください。


まとめ

 他行への無料での振込み回数を多数確保できる銀行は他にもあります(住信SBIネット銀行やSBI新生銀行など)し、普通預金金利の高い銀行も他にあります(あおぞら銀行BANK支店など)。当ブログでも一部紹介しています。

 この両方を備えているのがauじぶん銀行だと思います。
 さらに、細かい点を含めて、他にもメリットや使い勝手の良さがあります。

 一方で、メリットを享受するには、少々ややこしい手順が必要です。そんなにハードルが高いわけではありませんが、面倒は面倒です。それに、「じぶんプラス」のランクも毎月注意しておく必要があります。

 そんな面倒がイヤだという場合は、他の銀行を考えるのが良いと思います。例えば、SBI新生銀行ならば、SBI証券と連携するだけで、0.1%の普通預金金利と大きな手数料優遇が得られます。毎月何かをする必要はなく、最初に1回設定するだけOKです。

 SBI新生銀行の「SBI新生コネクト」については、こちらの記事で説明していますので、ご覧ください。

 なお、蛇足ながら、auカブコム証券の口座を新規に開設するのであれば、いわゆる「ポイントサイト」を利用するのがお得です。auPAYカードについては、現在はほとんど案件がなさそうですが。
 ポイントサイトとはどんなものか、についてはこちらの過去記事をご覧ください。

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