大手コンビニの中でも決済方法について独自路線を行くファミリーマートですが、その象徴ファミペイについて、どのくらいお得なのか、入口・出口に分けて整理してみました。
前回の記事で、POSAカードを買うならファミリーマートでファミペイ払いがお得と書きましたが、今回はファミペイそのものについて、ポイント還元を中心に整理してみました。
ファミペイってよく聞くけど、何がどうお得なの? と言う方の参考になればと思います。
(2023.11.25 クレジットカードからファミペイ残高へのチャージ上限が2万円から30万円に大幅にアップしました。詳しくは本文の「チャージ上限について」の部分をお読み下さい。)
ファミペイのポイント還元率の概要
ファミペイのポイント還元率について、全体を概観すると下の図のとおりです。
ちょっとごちゃごちゃしていて見にくいかも知れませんが、順を追って説明していきます。

入口(チャージなど)
ファミペイは銀行口座やファミリーマートの店頭で現金でチャージすることもできますが、ポイントの還元がありませんので、ポイント還元を考えれば、クレジットカードからのチャージがお得です。
また、チャージとは少し違いますが、「翌月払い」という方法を使うことでもポイント還元を受けることができます(現時点では)。
JCBブランドのクレカ
ファミペイにチャージできるのはJCBブランドのクレジットカードです。
カードによってポイント還元率が異なります。というか、ポイント付与対象外というカードも多いです。例えば、楽天カードやリクルートカードはJCBブランドであっても、チャージはできますがポイント付与対象外です。
現時点でポイントの付与対象と言う情報があるのは、PayPayカード、マネックスカード、Ponta Premium Plus です。ポイント還元率はいずれも1%です。
イオンカードもポイント付与されるようですが、還元率は0.5%です。
Tカード プラス PREMIUMでもポイントが付与されるという情報もありますが、情報の数が少ないので、注意が必要かも知れません。
私自身は、マネックスカードでチャージしてポイントもちゃんと付与されています。
PayPayカードは複数の国際ブランドがありますが、チャージできるのはJCBブランドのみです。
Ponta Premium Plusは、年間5万円以上の利用が無いと翌年年会費が発生します。また、特定月に利用金額に応じたポイントの割り増しがありますが、少しややこしいので割愛します。
チャージ上限について
これまでは、ファミマTカード以外のJCBブランのクレジットカードでは、1か月あたり2万円までしかチャージできませんでしたが、2023年11月22日の変更でチャージ上限が大幅に引き上げられ、本人確認の手続きを済ませることにより、1か月当たり30万円までチャージできるようになりました。
(ファミリーマートからのお知らせ)
対象のクレジットカードを複数利用する場合は、利用合計金額によって、上限を超えているかどうかが判定されます。(1枚あたり30万円ということではない)
また、あわせて、1回あたり3万円、1日あたり10万円までチャージすることも可能となりました。これらの変更によって、非常に使いやすくなりました。 (ファミペイのQ&Aを参照ください)
チャージ上限の変更方法
まずは、本人確認が済んでない場合は本人確認の手続きを行う必要があります。
本人確認の方法は、ファミペイのホーム画面左上の人型のマークをタップするとマイページに入れますので、その中の「セキュリティ設定」から行います。
証明書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)を撮影したり、自分自身を撮影するなどして申請します。すぐさま(数分もかからなかったと思います)結果が返ってきます。
次に、同じ「セキュリティ設定」の中に「チャージ残高上限を30万円にする」ボタンや、クレジットカードチャージの上限金額を1日あたり、1か月あたりで設定する項目がありますので、それぞれ設定します。
ファミマTカード
ファミマTカードでチャージすることで、0.5%のポイント還元を受けることができます。
これまでは、他のJCBブランドのクレカに比べ、チャージ上限金額が非常に高いというのがメリットでしたが、先に書いたようにJCBブランドのクレカのチャージ上限が大幅に緩和されたため、ファミマTカードのメリットがあまり無くなってしまいました。
本来は、1か月で100万円までチャージできるのですが、現在は、フィッシング詐欺防止のためということで上限10万円に制限されてます。 つまり、他のクレジットカードよりもチャージ上限が低いという状態です。(ファミペイのQ&A)
ちなみに、ファミペイへのチャージで還元されるのは、通常の利用とは異なり、Tポイントではなくファミペイボーナスですので、あれポイントが付いてないなどと勘違いされないように。
なお、ファミマTカードは、利用額に応じてTポイントが付与される「サンクスポイントプログラム」の対象カードです。説明は割愛しますが、関心のある方はこちらをご覧ください。
ファミペイ翌月払い
ファミペイには「翌月払い」というクレカのような機能もあります。
その月の利用分を翌月にまとめて支払うという方法です。
具体的には、1日から月末までの利用分を翌月の5日から27日までにファミリーマート店頭で支払うか、27日に銀行から引き落とされる仕組みです。店頭支払いは手数料が必要ですので、銀行引落しをお勧めします。
ポイント還元率は、翌月払いの利用による部分で0.5%です。(ファミペイ利用の通常還元0.5%とあわせることで1%の還元と謳っています)
さらに、2023年9月からは、「翌月払いステップボーナス」という新しいプログラムが始まり、上記の1%に加えて、ファミペイバーチャルカードを登録していれば、0.2%上乗せされて、全体として合計1.2%の還元(ファミペイボーナス)を受けることができます。(公式ページの案内はこちら)
これに加えてファミペイローンを契約していれば、上乗せ分が4.0%になりますが、このためにローンを契約するのはおすすめしません。
翌月払いを利用するためには、ファミペイアプリ上から申し込み、審査を経て、利用が可能となります。審査にかかる時間は割とすぐだったと記憶しています。(公式では通常5分と説明されています)
利用上限額ですが、私の場合は申し込み段階から10万円まで可能でしたが、人によってはこれが5千円と言う例もあるようで、まちまちな感じです。上限額はファミリーマートの側が決めてくる枠内でしか設定できない仕様で、どんな条件ならいくらまでというようなことも公開されていません。
注意点として、利用上限額は1ヶ月の利用上限ではなく、支払いが終わるまでの上限ということです。例えば、2月に上限いっぱいまで利用したとすると、3月にその利用分を支払うまで(銀行引き落としなら27日まで)利用ができないことになりますので、注意してください。支払いが完了することで利用上限額が復活します。
出口(利用方法)
ファミペイの利用は、アプリでのコード決済が基本となりますが、いくつかのキャンペーンを含めて、お得な利用方法について整理してみました。
ファミペイ バーチャルカード
ポイント還元率が0.5%ですので、特にお得というわけでは無いのですが、街のお店ではQUICPay+、ネットショップではJCBカードとして使えますので、対象店舗が格段に広がります。
なお、ポイント還元については、終了日未定のキャンペーンという扱いです。
還元率1%のクレカでチャージして使えば、合計1.5%還元となるので、まずまずではないかと思います。
QUICPay+については、これまでGoogle Payのみ対応でしたが、2023年5月11日からApple Payにも対応するようになり、Apple Payでは加えてJCBのタッチ決済にも対応しています。
さらに、2023年6月からこんなキャンペーンも始まりました。
毎月4の付く日(4日、14日、24日)にECサイト(オンラインショッピング)でファミペイバーチャルカードを使うと、4%のポイント(期間限定ファミペイボーナス)を上乗せ、というものです。
ポイント付与上限は500円相当です。
街のお店で使うとキャンペーン対象外なので、注意しましょう。
「毎月」とあるので、終了期間未定のキャンペーンのようで、しばらくは続くようです。
この特典を受けるには、毎月エントリーに加えて、本人確認をしておくことが必要です。
本人確認をしなくてもオンラインでのショッピングは可能ですが、本人確認をしていないとポイントの上乗せはありませんので、注意しましょう。(ショッピング後にエントリー、本人確認をしてもOK)
ちなみに、Apple Payでチャージが可能な、Suica、WAON、IDARE、B/43などへのチャージは軒並みポイント付与対象外です。Apple Payの「出口」の項で記載しているようにチャージ系は通常ポイントも付与対象外です。
今のところAmazonギフトカードの購入は対象なので、これが一番使い勝手が良さそうです。
ファミリーマートで通常の買い物
ファミペイに連携したポイント(dポイント、楽天ポイント、Tポイントから選択)の還元が2倍(200円で2ポイントの還元)という毎月開催のこちらのキャンペーンが続いています。
エントリーが必要ですので、毎月エントリーを忘れないようにしましょう。
ただし、「本キャンペーンは予告なく中止・中断することがあります。」とありますので、いつ終了してもおかしくはありません。
大手コンビニでの比較で言うと、ローソンやセブンイレブンでは、三井住友カードやOliveフレキシブルペイ、あるいは三菱UFJカードも5%以上の還元を得ることも可能なので、ポイント還元という点では、見劣りします。
2023.10.28 11月からこちらのキャンペーンが始まりました。金曜日限定、なおかつ上限金額が低いというのが難点ですが、10%還元と還元率は大きく、他の大手コンビニへの対抗という感じでしょうか。
これもエントリーが必要なので、利用される場合は忘れないように。
ファミリーマートでPOSAカードを購入
POSAカードの購入については、楽天ギフトカードを除いて、ファミリーマートでファミペイ払いをするのが断然お得です。
楽天ギフトカードを含めて、どんな買い方があって、どれがお得かについては、前回の記事「POSAカードをお得に買う方法」をご覧ください。
0と5の付く日にファミペイ払いでPOSAカードを購入すると、1.5%分のポイント還元というキャンペーンをやっています。
(2023年5月から楽天ギフトカードがこのキャンペーンの対象外となりました。ご注意ください。)
これに、基本のポイント還元を加えると、1.5+0.5で2.0%のポイント還元となります。さらにチャージ分のポイントと合わせると、合計で2.5~3%の還元になります。
(楽天ギフトカードについては、1~1.5%の還元率となります。)
なお、POSAカードの購入ではもともと連携ポイントの付与がありませんので、連携ポイント2倍のキャンペーンは対象外です。
POSAカードには色々な種類がありますが、その中でも楽天ギフトカードを買って楽天キャッシュにチャージし、楽天ペイで決済すると楽天ペイの利用による1%のポイント還元が上乗せされるので、POSAカードのキャンペーン対象外になったとは言え、2~2.5%の還元を得ることができます。
つまり、楽天カードから楽天キャッシュにチャージするよりもお得に利用することができます。
また、Amazonギフト券や、1枚あたり1万円が上限となりますがバニラVisaギフトカードあたりも、お得に使えると思います。
バニラVisaギフトカードについてはこちらの記事をご覧ください。
Apple Payへの対応
2023年5月11日から、ファミペイがApple Payに対応しました。(公式のお知らせはこちら)
しかしながら、大きく話題になっているように、早速7月14日から、MIXI Mからファミペイのチャージができなくなりました。
さらに、8月には、ファミペイから各種電子マネーへのチャージの際にポイント(ファミペイボーナス)の付与対象外となります。
このため、少し利便性が向上したという程度に落ち着いてしまいました。
入口(Apple Payからチャージ可能に)
Apple Payに設定したJCBカードからファミペイにチャージすることが可能となりました。
ただし、残念ながらMIXI Mからファミペイにチャージするというルートは塞がれてしまいました。
Apple Payに登録した他のクレカからファミペイにチャージすることは可能ですので、還元率としては、クレカからの直接チャージと同じになります。
なお、Apple Payからファミペイへのチャージは、ひと月当たり2万円までとなっていますが、これはクレジットカードからのチャージとは別枠でカウントされます。
(2023.11.25 クレジットカードからのチャージ上限は30万円にアップされましたが、Apple Payからのチャージの上限は2万円のままです。)
出口(QUICPay+、JCBのタッチ決済に対応)
ファミペイバーチャルカードをApple Payに設定して使えるようになりました。
これによって、これまでGoogle Payでのみ利用可能であったQUICKPay+、さらにはJCBタッチ決済にも対応するようになり、iPhoneユーザーも街のお店で広く使えるようになりました。
さらに、ファミペイから、WAON、nanaco、モバイルSuicaなどへチャージすることも可能となり、出口が広がりました。
ただし、チャージすることは可能ですが、2023年7月1日の改訂に加えて8月1日以降は、ほぼすべての電子マネー等へのチャージがポイント付与の対象外となります。
ファミペイバーチャルカードからのチャージでファミペイボーナス付与の対象外となるもの
2023年7月1日から
WAON、nanaco
2023年8月1日から
Suica、PASMO、ICOCA、ANA Pay、ARIGATOBANK、ハチペイ、IDARE、B/43
ちなみに、これらの電子マネーへのチャージは、2023年7月4日現在すでに、4の付く日のキャンペーンもすべて対象外になっています。
上記のような改変はあるももの出口が広がって便利にはなりました。
また、楽天ギフトカードについて言えば、POSAカードのキャンペーンの対象外となってしまったので、ファミリーマートで直接買うよりもファミペイからWAONにチャージしてミニストップで購入する方が高還元を狙えます。もしくはauPAYプリペイドカードやクレジットカードから直接WAONにチャージして購入。
この点についても、こちらの記事「POSAカードをお得に買う方法」で触れていますので、ご覧ください。
ちなみに、Google Payに登録したJCBカードからはファミペイにチャージすることはできないので、Androidユーザーの場合は、もともとMIXI Mを使ったファミペイへのチャージはできませんし、ファミペイからWAONなどにチャージするということもできません。
最後に
以上の通り、ファミペイは一部キャンペーンが終了あるいは対象外になったものがあるとは言え、使い方によっては、まだお得に使えると思います。
クレジットカードからのチャージ上限が大幅にアップしたことによって、POSAカードの購入などとても使いやすくなったと思います。
また、MIXI Mの件があるとは言え、Apple Payに対応したことによって、iPhoneユーザーにとっては、多少なりとも有用性が増したのではないかと思います。
コメント
>支払いが完了することで利用上限額が復活します。クレジットカードなどと異なる点です。
クレジットカードと同じだろ
ご指摘ありがとうございます。
仰る通りで、私の勘違いでした。
コード決裁とは異なったりしますが、クレジットカードとは同じですね。
本文を修正いたしました。
申し訳ありません。