楽天ペイ お得に使う方法

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 スマホのコード決裁「楽天ペイ」のメリットや得する使い方、ちょっとした裏技的なものも含めて、まとめてみました。
 過去記事「スマホ決済(コード決済)~代表的な4つの決済を使ってみて~」で代表的なコード決裁をまとめて比較・紹介していますが、ちょっとゴチャゴチャして見づらい部分もあるので、楽天ペイだけ取り出して解説します。

 改悪続きと言われる楽天経済圏ですが、楽天ペイは使い方によっては、普通の買い物等で他のコード決裁と比べてもお得に使えると思います。

 ということで、今回は楽天ヘビーユーザーではない、ライトユーザーでもお得に使う方法を中心に説明したいと思います。ただし、気をつけるべき点もありますので、その点は御注意下さい
 なお、楽天ポイントの提携店舗ならポイントカードの提示でポイントが付与されますが、その部分は除き、決裁部分だけを(ポイントの利用も含めて)まとめています。

 楽天ペイもお得な決裁方法ですが、あまり手間をかけずにお得に使える決裁方法については、前回の記事「簡単に高還元を得られるキャッシュレス決裁 5選(実店舗編)」で紹介していますので、こちらも参考にしてみて下さい。


(2024.3.16)3月29日から楽天ポイント利息というサービスに一部変更があります。これによって、期間限定ポイントだけを使うのが楽になりました。詳しくは本文該当部分をご覧ください。

(2024.7.20)2024年6月4日から楽天キャッシュのポイント付与ルールが改訂されたことにより、楽天ギフトカードでチャージした分についても、楽天キャッシュ利用時に0.5%のポイント上乗せがなされています。 つまり、以前よりも0.5%お得になっています。


基本的な使い方

 アプリのダウンロードや操作方法などは公式ページをご覧ください。

画像:楽天ペイメント株式会社

 基本的な支払い方は、チャージして支払うクレジットカードを紐づけて支払う、の2つです。

チャージして支払う

 「楽天キャッシュ」にチャージして、楽天キャッシュから支払うという方法です。
 「楽天キャッシュ」は、簡単に言うとチャージ残高と考えれば良いです。
 チャージできるのは、楽天カード、銀行口座、セブン銀行ATM(加えて、ローソン銀行ATMでも)、楽天ギフトカードなどからとなっています。

 クレジットカードでチャージできるのは、楽天カードだけです。

 銀行口座も、以前は、楽天銀行のみだったのですが、楽天銀行以外の銀行にも拡大しています。
 ただし、メガバンクの他は、地銀、信金系が多いようで、私が良く利用しているネット銀行は無さそうです。今後拡大するのかも知れませんが。

 チャージについての詳細は、こちらの公式ページをご覧ください。

 そして、一番お得にチャージできるのは、楽天ギフトカードです。
 この点は後ほど説明します。

クレジットカードを紐づけて支払う

 クレジットカードを支払元として設定して支払う方法です。

 チャージの場合と違い、楽天カード以外でも設定できます。国際ブランドによる制限もありません。国内のカード発行会社で3dセキュアに対応したカードであればOKなはずです。
 ただし、バニラVisaギフトカードは3dセキュアに対応していますが、楽天ペイには登録できません

 支払代金はクレジットカードから引き落とされるので、クレジットカードをそのまま使うのと同じですが、楽天ポイントを支払いに併用できる点が違います。
 この支払方法は、あまりお得な使い方ではないのですが、期間限定ポイントを使うには簡単です。この点も後ほど説明します。

 それ以外の使いどころとしては、支払先のお店が、自分の持っているクレカは使えないが楽天ペイは使えるという場合でしょうか。


お得な使い方

 結論から言うと、現時点で一番お得なのは、楽天ギフトカードでチャージをして支払う方法です。

 楽天ペイは楽天キャッシュを支払元にして利用(チャージ払い)すると1%のポイント還元があります。これに加えて楽天キャッシュにチャージするまでにポイント還元を受けることができればポイントの上乗せができます。そして、その手段が楽天ギフトカードというわけです。

 なお、2024年6月4日以降は、ポイント付与ルールの変更によって、チャージ払いでのポイント還元率が1.5%となります。代わりに、楽天カードでチャージするさいに付与されていた0.5%のポイント還元が無くなります。
 いずれにしても、単にチャージして利用するだけで1.5%ポイント還元があるというのは、コード決済の中では、一番の高還元率であるとは言えます。(さらに、楽天カードではなく、楽天ギフトカードからチャージすることで、高還元を狙えます)

画像:楽天ペイメント株式会社

 この1.5%還元の内訳は、キャッシュ利用分0.5%、楽天ペイ利用分1.0%の合計で、これまでチャージの際に付与されていた分がキャッシュ利用分に代わった格好です。
 ただ、これによって、例えば、請求書払い(公共料金、地方税等の支払い)など、もともと楽天ペイの利用でのポイント付与はありませんでしたが、2024年6月4日以降はチャージ分も、そしてキャッシュ分も、ともにポイント付与対象外となります。ご注意ください。(詳細は公式のお知らせを参照)
 ですので、楽天ギフトカードなど楽天キャッシュへのチャージまででポイントを稼いでおかないと、請求書払いではポイント還元は無いということです。

楽天ギフトカードからチャージ

 先ほど述べたように、現時点で、一番お得な使い方は、楽天ギフトカードをお得に購入し、それを楽天キャッシュにチャージして楽天キャッシュから支払うという方法です。

 iPhoneユーザーであれば、1.5~2.0%の還元率(TカードPrimeを使えば2.5%)、Androidユーザーでも1.0~1.5%の還元率で楽天ギフトカードを購入できます。
 これに支払時の1.0%を加えると、合計で2.5~3.0%、ないしは2.0~2.5%の還元率で楽天ペイを利用できるということになります。

 2024年6月4日以降は、ポイント付与ルールの改訂により、現在よりもさらに0.5%還元率がアップした状態となっています。

(2024.7.20)楽天ギフトカードの正規販売店が以前に比べぐっと減少しており、セブンイレブン、ファミリーマート、ミニストップの3つだけになっています。
 この状況に加え、2024年6月4日にポイント付与ルールが改訂されることから、これにあわせて、楽天ギフトカードが廃止されるのではないかという意見が結構ありましたが、今のところ、廃止もされていませんし、ファミリーマートでもちゃんと買えています。
 また、ルール改訂によって、楽天キャッシュの利用によるポイント(0.5%)もちゃんと付与されています(楽天ポイントクラブなどで「楽天キャッシュご利用分」として確認できます)ので、以前よりもお得になった状態です。
 いつまでこれが続くのかは分かりませんが。

 なお、楽天ギフトカードはミニストップ(WAON)、ファミリーマート(ファミペイ)で購入するのがお得です。
 楽天ギフトカードをお得に購入する方法については、こちらの過去記事「POSAカードをお得に買う方法」を参考にしてください。

楽天カードなどからチャージ

 現時点で、一番面倒が無く、そこそこの還元率があるのは、楽天カードから楽天キャッシュにチャージして支払うという方法です。
 楽天ギフトカードを買ってくるのは面倒、と言う方はこの方法が楽です。

 この方法でも、楽天カードから楽天キャッシュへのチャージでのポイント付与はありませんが、楽天ペイの利用で1.5%ポイント還元を受けることができます。

 ただ、上で書いたように、2024年6月4日以降は、チャージ払いでのポイントの付き方が変わりました。
 つまり、楽天カード、銀行口座、コンビニATMなどすべてのチャージ払いが、同じ1.5%の還元率となります。ですので、楽天カードが無くとも、誰でも1.5%のポイント還元を受けることができます。

 ちなみに、クレジットカードで楽天キャッシュにチャージできるのは楽天カードだけですので、ご注意ください。

楽天Edyからチャージ(現時点ではAndroidのみ)

 2023年7月から楽天Edyから楽天キャッシュへのチャージができるようになり、楽天Edyと楽天キャッシュの相互交換が可能となりました。

 楽天キャッシュにチャージできるクレジットカードは楽天カードに限られますが、楽天Edyは他社カードからチャージが可能です。
 これを利用して、クレジットカード → 楽天Edy → 楽天キャッシュ というルートでクレジットカードのポイント還元を受けようということです。

 ただし、楽天Edyにチャージしてポイントが付与されるクレジットカードは少なく、楽天カードは、ポイント還元はありますが、楽天Edyへのチャージでは0.5%還元です。(公式の説明ページ、ここの「200円のご利用につき1ポイント進呈」の部分を参照)

 そんな中で、リクルートカードは、Visa、Mastercard ブランドであれば、ひと月3万円までという制限はありますが、楽天Edyへのチャージでも1.2%のポイント還元をうけることができます。(JCBブランドは0.75%)
 これで、1.2+1.0=2.2%の還元率(2024年6月4日以降は2.7%?)で楽天ペイを使うことが出来ます。  ただし、Androidのみ可能楽天ペイからのお知らせ

(2024.7.23) 2024年6月4日のポイント付与ルールの変更により、0.5%ポイントが上乗せされる勘定です。上記のリクルートカードの例ですと、1.2+1.5=2.7%還元というわけです。
 なお、楽天カードから楽天キャッシュへのチャージはポイント付与対象外となった一方で、楽天Edyへのチャージについては、相変わらず0.5%のポイント付与となっています。(こちらの※1を参照)
 つまり、同じ楽天カードでも、一旦楽天Edyを経由することで直接楽天キャッシュにチャージするよりも0.5%の上乗せができる格好ですが、このままの状態が続くのかどうか。

 ちなみに、楽天Edyと楽天キャッシュの相互交換は、これまで楽天Edyアプリで可能でしたが、2024年7月2日から楽天ペイアプリで交換が可能となりました。(プレスリリース
 楽天Edyアプリが楽天ペイアプリに統合される準備ということでしょう。
 ただ、相変わらず、「おサイフケータイ」機能が搭載されたAndroid端末のみで可能ということです。
 

ポイントの利用について

 楽天ペイでは支払いに楽天ポイントを併用できます。
 これは支払方法としての利用なので、いわゆるポイント提携店舗(ポイントが貯まる、使える店舗)で無くとも利用できます。

 ポイントを利用した支払いに対しても1.0%のポイント還元があります。ポイント利用に対してポイントの還元があるコード決裁は他にもありますが、ポイント還元率の点では他よりも有利です(他のコード決裁は0~0.5%)。
 なのですが。

楽天ペイでのポイント利用はお得ではない

 楽天ペイでポイントを利用しても得られるポイントは利用分の1.0%だけです。
 (2024年夏以降も、この点は変更がないとのことです。)
 これに対して、楽天キャッシュから支払うとチャージ分を含めて、1.5~2.5%ないし3.0%の還元率で買い物ができるわけですからその差だけ損です。ポイントは他の利用、ポイント還元が受けられないような利用で使うのが得策です。

 ポイントのお得な利用方法については、こちらの記事を参考にして下さい。

 ただし、期間限定ポイントについては、買い物等で利用するしか使い道がありませんので、楽天ペイで利用すると良いと思います。(楽天市場、楽天ふるさと納税など楽天関連サービスでも使えますが)

 そこで、通常ポイントは使わずに期間限定ポイントだけを楽天ペイで使うにはどうするかですが。

期間限定ポイントだけを使う方法

 楽天ペイは比較的自由な設定が可能なのですが、楽天ポイントと楽天キャッシュの併用に関してはあまり自由が利きません。
 楽天キャッシュを支払元にすると利用するポイント数の指定ができない。つまり、期間限定ポイントだけを使って残りは楽天キャッシュで払うという設定ができないのです。

 そこで、ポイントのうち期間限定ポイントだけを使う方法は次の2つです。

支払元をクレジットカードにする

 支払元をクレジットカードにすれば、1ポイント単位で利用するポイントを指定できます
 ポイント利用の設定で、「一部使う」「ポイント優先」に設定し、利用ポイント数に利用したい期間限定ポイントの数だけを入力すればOKです。

 ただし、支払元がクレジットカードになりますので、利用するポイント数にもよりますが、次に紹介する方法に比べるとポイント還元率は落ちます。

 ちなみに、楽天ペイでクレジットカード払いを設定する為には、あらかじめクレジットカードの登録をしておく必要があります。楽天会員の管理の「お支払い方法」から登録します。
 楽天ペイの中の「新しいカードを登録」というところをタップしても該当ページに飛びます。


「楽天ポイント利息」を利用する

 期間限定ポイントだけを使う2つ目の方法です。

 楽天には「楽天ポイント利息」というポイントを預けて利息を貰うというサービスがあります。もらえる利息はわずか(年利0.1%程度)なので、ポイントをここに預けておくのはあまり得ではありませんが。

 ですが、出し入れ自由なので、このサービスを利用して、通常ポイントをすべて楽天ポイント利息に預ければ、楽天ペイで利用できるポイントは期間限定ポイントのみとなります。

 この状態で支払元を楽天キャッシュにし、ポイントを利用する設定にすれば、期間限定ポイントを使って残りは楽天キャッシュで払うということができます。

(2024.3.16) 2024年3月29日からポイント利息の自動追加設定の仕組みがバージョンアップします。
 これまでは、自動的にポイント利息に追加されるのが毎月20日と決まっていましたので、上記の方法を使うためには、通常ポイントをいちいち出し入れする手間がありました。
 ですが、今後は自動追加設定をしておけば、毎日通常ポイントがすべてポイント利息に追加されるので、いちいちポイントを追加する手間がなくなります。私も早速設定をしました。
 公式のお知らせはこちらです。

 これを利用すれば、今後は以下の様にしておくのが便利です。

 ポイント利息の自動追加設定をしておきます。これで、ポイント残高には常に期間限定ポイントだけが残ります。

 支払元を「楽天キャッシュ」にし、「ポイントを使う」に設定。ポイントカード機能から「ポイント払い 瞬間チャージ」をオンにし、「ポイント優先」に設定します。
 こうすることで、期間限定ポイント → キャッシュ → 不足があればクレカからチャージ という流れで、引き落とされます。
 なお、瞬間チャージのチャージ元は楽天カードに限られます。

 もしくは、楽天ペイの設定は、支払元はクレジットカードにしておいて、「すべてのポイント/キャッシュを使う」「ポイント優先」に設定しておけば、楽天カード以外のカードでも、期間限定ポイント → キャッシュ → クレカ の順で引き落とされます。ただし、クレカ分がクレカからのチャージではなくクレカ払いとなるので、還元率は若干下がります。

 ただし、楽天キャッシュで楽天証券の積み立てをされている場合は、キャッシュの残高には注意しましょう。


楽天ペイを使う際の注意点

 楽天ペイのお得な使い方やポイントの利用方法は以上の通りなのですが、注意点もあります。

ポイント付与対象外店舗

 楽天ペイにはポイント付与対象外店舗があり、これが割と多く、ときどき追加もされるということです。他のコード決裁、あるいはクレカ、電子マネー等に比べて、大きな弱点かと思います。楽天ペイのポイント還元率がキャンペーンという扱いだからでしょうか。

 対象外店舗では楽天ペイを使っても支払いによるポイント還元はありません
 2024年6月4日以降、ポイント付与ルールの変更によって、対象外店舗では楽天ペイ利用によるポイント還元は受けることができません。

 対象外店舗には結構メジャーなお店も含まれていますので注意しましょう
 例えば、DAISOセリア郵便局ユニクロGUマクドナルドくら寿司スシロー などなど。
 これ以外にも、全店ではないけれど、駅構内や商業施設内の店舗など一部店舗は対象外という場合もあります。
 どこが対象で対象外なのかは、こちらの公式ページの「ポイント進呈対象外店舗」でチェックすることができます。

2024年11月1日から、マクドナルドくら寿司スシローが対象外店舗に追加されました。
楽天ペイアプリのお知らせに通知が来ていました。また、上記の一覧にも追加されています。
このようにちょくちょく追加されます。

 なのですが、一部店舗が対象外と言うケースも非常に多いので、いちいちチェックしてられないでしょうから、普段利用するお店で楽天ペイを利用するのはここと決めておくのが良いと思います。
 それ以外は別の決済方法を使う。
 私自身は普段利用するお店はだいたい決まっているので、それぞれで使う決裁方法を決めています。

 還元率は0.5%落ちますが、楽天キャッシュから楽天Edyにチャージして、Edyで支払うという方法もありかと思います。

 ちなみに、支払元をクレジットカードにした場合は、クレカをそのまま使うのと同じなので、クレカのポイント還元には影響がありません(カードにもよりますが、クレカのポイント還元はつきます)。クレカを支払元にして期間限定ポイントを消化するという場合には、気にする必要は無い、ということです。

楽天ペイのSuicaはあまりお得ではない

 楽天ペイそのものの話ではありませんが、楽天ペイのSuicaはあまりお得ではない、という点に注意しましょう。

 楽天ペイにもSuicaの機能があり、チャージすることができますが、基本的なポイント還元率は0.5%です。

 auPAYにもSuica機能があり(Android限定ですが)、そちらの方が高いポイント還元率が期待できますが、それよりも、バニラVisaギフトカードをお得に購入し、普通のモバイルSuicaにチャージする方がお得です。

その他

 以前、楽天市場等でひと月あたり2万円以上の買い物をすると、街での楽天カードの利用(楽天ペイでのカード払いを含む)でポイントが2倍というキャンペーンを毎月やっていたのですが、これが、2万円の買い物が要件ではなくなり、楽天モバイル契約者が対象というように変わりました。(キャンペーンページ
 今回の楽天モバイルへシフトした改変の一環というわけです。

 楽天SPUの改訂は話題になりましたが、このポイント2倍キャンペーンの終了についてはあまり情報がなく、検索してもなかなかでてきませんでした。そう言えばあのキャンペーン無くなったのかなぁ、という感じでした。 楽天市場で2万円の買い物するのが要件なので、該当しない人も多かったと思いますが。

まとめ

 以上のとおり、楽天ペイは使い方によってはあまり手間をかけずとも結構お得使えます。一番は楽天ギフトカードで楽天キャッシュにチャージして利用する方法ですが、楽天ギフトカードがいつまであるのかが懸念材料です。

 また、楽天ペイのデメリットとしては、ポイント対象外店舗が割と多くかつ複雑と言うのが一番の弱点だと思います。

 本文でも書きましたが、メインの決済方法は別にしておいて、楽天ペイはここで使うというように決めておくのが良いように思います。

 なお、手間をかけずに高還元を得られる決裁方法について、こちらの記事「簡単に高還元を得られるキャッシュレス決裁 5選(実店舗編)」でまとめていますので、参考にしてみて下さい。

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