「モバイルSuica」は、JR東日本のエリアだけでなく、私の住んでいる関西圏でも鉄道の利用のみならず、交通系電子マネーとして店舗での買い物など広く利用が可能です。私が普段利用する多くの店舗でも使えます。(鉄道の利用でポイントが貯まるのはJR東日本のエリアだけですが)
JR西日本でも同種の機能を持つ「モバイルICOCA」のサービスが始まっていますが、お得にチャージするという点では早くからスタートしている「モバイルSuica」の方が有利だと思います。
JR西日本の鉄道をよく利用するのであれば、「モバイルICOCA」の方が色々とお得ですが。
今回は、「モバイルSuica」にお得にチャージする方法、特にバニラVisaギフトカードでのチャージについて説明したいと思います。
モバイルSuicaにお得にチャージする方法
モバイルSuicaは、クレジットカードを「アプリ」(AndroidならモバイルSuicaアプリ、iPhoneならSuicaアプリ)に登録してチャージする、若しくは、Google Pay、Apple Payに登録したクレジットカードからチャージするのが基本となりますが、どんなカードや方法がお得か、ざっと概観しておきます。
なお、年間100万円を利用することでボーナスポイントが付与されるクレジットカードがいくつかありますが、100万円ぴったり利用しないと還元率が落ますし、100万円も使わないよと言う人もいると思うので、100万円利用のケースは除くことにします。
クレジットカード
クレジットカードから直接チャージする方法です。クレジットカードを登録してチャージするだけなので、面倒がありません。
JR東日本のビューカードは、モバイルSuicaへのチャージで還元率1.5%、オートチャージにも対応していますので、Suicaを普段利用している人には便利でしょう。ただし、通常の買い物等の利用では0.5%の還元率ですし、2年目以降は年会費がかかります。
ビックカメラをよく利用される方は、提携カードのビックカメラSuicaカードがお得です。モバイルSuicaへのチャージは1.5%還元、ビックカメラでクレジット支払いすれば11%の還元があります(カード付帯のSuicaでの支払いは10%還元)。
ただ、ビックカメラでは他社のカード払いでも8%、現金払いなら10%ポイント付与というシステムなので、チャージしたSuicaで払えばちょっとだけお得です(チャージ上限は2万円ですが)。
さらに、こちらのカードなら年1回以上の利用で年会費が無料になりますし、通常の利用でも、ビックポイント、JREポイントがそれぞれ0.5%ずつ貯まります(1000円利用ごとですが)。
リクルートカードも1.2%ですがモバイルSuicaへのチャージでもポイント還元があります。ただし、国際ブランドはVisa、Mastercardに限ります(JCBはダメ)。毎月のチャージ上限は3万円までとなっています。年会費は無料です。
その他のカード(手持ちのカードなど)を利用する場合には、Suicaへのチャージがポイント付与対象とはならないカードが多いのでご注意下さい。アプラス系列(2023.11.6から)、楽天カード、三井住友カード、などなど。
セゾンカード、エポスカードでは、0.5%の還元率ですが、ポイントが付与されるようです。
auPAY(Android限定)
Android限定にはなりますが、auPAYアプリにもSuicaの機能があり、モバイルSuicaアプリと連携させることも可能です。
auPAYでSuicaにチャージすれば、0.5%のポイント還元があります。auPAY残高にチャージして1%のポイント付与のあるクレジットカードを利用すれば、合計で1.5%の還元率となります。
auPAYへのチャージでポイント付与されるクレカ自体が多くないのがネックですが、Android端末を使っていて、auPAYをよく利用しているなら、面倒が無くて良いかも知れません。
楽天ペイ・d払い
ちなみに、楽天ペイにもSuicaの機能が搭載されていますが、基本的な還元率は0.5%ですのでご注意ください。(iPhoneでもAndroidでも利用可能です)
やり方としては、楽天ペイのSuica機能を使って、楽天カードからチャージする形になります。楽天キャッシュからはチャージできません。
楽天カードを使ってモバイルSuicaアプリで直接チャージするとポイント還元がありませんので、それよりはマシということです。
楽天ポイントでもチャージできますが、この場合はポイント還元はありません。また、例によって期間限定ポイントは使えません。
2024年2月13日から、d払いでもSuicaにチャージできるようになりましたが、ポイント還元率は楽天ペイと同じく0.5%です。こちらは現在のところAndroid限定です。 d払いアプリから手続きを行うことで利用可能になります。
(ドコモ報道発表、d払いの使い方ページ)
d払いの場合は、期間限定のdポイントでもチャージ出来ますので、期間限定ポイントの消化に使うというのはアリかも知れません。
バニラVisaギフトカード
この方法が比較的手間も少なく、お得だと思います。
ファミリーマートなどで買ってきたバニラVisaギフトカードをモバイルSuicaに登録してチャージするという方法です。
ファミリーマートなら、「末尾に1と5と0の付く日」に、ファミペイを利用して、バニラVisaギフトカードを購入することで、2.5%から3.0%のポイント還元を受けることができます。
具体的には、ファミペイにチャージして1%ポイント還元のあるカードをお持ちなら、それでチャージをしてファミペイでバニラVisaギフトカードを購入します。「1と0と5の付く日のキャンペーン」のポイント上乗せを合計すると3.0%の還元になります。
クレカからファミペイへのチャージ上限もこれまでは2万円/月でしたが、2023年11月22日から30万円/月にアップしたので、十分だと思います。
また、ファミペイバーチャルカードを登録している場合は、ファミペイ翌月払いを利用することで、合計で2.7%の還元率となります。ただし、翌月払いの利用上限額は人によって異なります。
ファミマTカード、もしくはバーチャルカード無しの翌月払いを利用するのであれば、合計2.5%の還元率となります。
デメリットとしては、末尾に1と5と0の付く日に購入する必要があるということでしょうか。また、場合によっては、バニラVisaギフトカードが売り切れていることもあります。
このあたりの詳しいところは、以下の過去記事も参考にしてください。
また、バニラVisaギフトカードについては、こちらの記事も参考にして下さい。
その他(JAL Payなど)
JAL PayというJAL マイレージバンクアプリで利用できる決裁サービスがあります。また、ANAマイレージクラブ アプリにも ANA Payという決裁サービスがあります。
これらを使って、
クレジットカード → (JAL Pay →) ANA Pay → モバイルSuica
というルートでチャージする方法があります。
このクレジットカードの部分をV NEOBANKデビットカードを利用することによって1.5%のポイント還元が得られます。ANA Payの利用によるポイント(マイル)0.5%と合わせて2.0%のポイントが狙えます。(JAL Payの利用分を加算するならさらに0.5%)
(VポイントカードPrimeをお持ちなら日曜日にチャージすることVNEOBANKデビットと同じく1.5%還元です)
ちなみにANA PayからモバイルSuicaへは、Androidでも普通にチャージできました。
V NEOBANKについては、こちらの記事「V NEOBANK 強みと弱み」をご覧ください。
また、ANA Payについては、こちらの記事「楽天キャッシュへお得にチャージする方法」で記載していますので、よろしければ参考にしてください。
私がJAL Payを使わない理由についても触れています。
バニラVisaギフトカードでのチャージ方法
バニラVisaギフトカードからモバイルSuicaにチャージするには、クレジットカードとして登録してチャージする形になるのですが、クレジットカードからチャージする方法は、大きく2つです。
いずれの方法でもチャージ上限は残高20,000円までです。
1.「アプリ」(AndroidならモバイルSuicaアプリ、iPhoneならSuicaアプリ)に直接クレジットカードを登録してチャージ
2.Google Pay もしくは Apple Pay に登録したクレジットカードからチャージ
具体的なチャージ方法は、モバイルSuicaの公式ページが端末ごとに丁寧に説明していますので、こちらを参照ください。
バニラVisaギフトカードからモバイルSuicaへのチャージは不安定という情報も散見されますが、実際のところはどうなんでしょうか。
私はAndroid民なので、Androidでの結果になりますが、バニラVisaギフトカードを使って実際に両方の方法を試してみましたので、どうだったのか紹介します。
モバイルSuicaアプリでチャージ
先日(2025年3月)までは、特に問題ありませんでした。私がやった限りスムーズにできました。
なのですが
初めてであれば、チャージボタンを押して、クレジットカードを新規登録、カード番号など必要事項を入力して進めていけばOKです。
なお、チャージできる金額が、500円から10,000円で一定額単位なので、500円より細かい単位ではチャージできません。
チャージするカードを変更する場合は、会員メニューのSuica管理、クレジットカード設定から行います。ちょっと分かりにくい場所ですが、会員メニューの右上にSuica管理のボタンがあります。
ここからSuica管理に進み、クレジットカード設定に進みます。

ちなみに、チャージ上限は残高20,000円までとなっていますが、これとは別にセキュリティ上の観点から独自の上限を設けているとのことで、ネットやSNS上の声では5,000円までしかチャージできなかったという声が散見されますが、10,000円まではいけたという声もあります。
公式ページのFAQ
(2023.10.01) どうやら私もこのチャージ上限規制に引っかかったようです。何回かに小分けにしてチャージしていたのですが、累計が5,000円を超える金額になるところで、上限規制のお知らせが表示され、チャージできなくなりました。
次の項に書いているように、バニラVisaだとGoogle Payからはチャージできないので、制限が解除されるまで待つしかないのですが、制限の具体的な内容(期間、金額など)が明らかにされないので、ちょっと困ります。
(2023.10.21) 先週、チャージ制限が解けました。残高の残りを少しずつ使いながら、チャージを試していたら、チャージできました。どういうカウントの仕方をしているのか不明ですが、10月1日にチャージできなくなり、13日にはまたチャージできるようになりました。5,000円という制限も無さそうです。
その後も順調にチャージできていますので、制限は完全に解けているようです。
Google Pay からチャージ
以前はこちらの方法ではバニラVisaギフトカードでチャージすることはできなかったのですが、先ほど(2025年4月27日)やってみるとできました。
以前は、時間をおいてみたり、日を改めて試してみたりしましたもダメだったのですが、今はあっさりチャージできました。
このバニラVisaギフトカードは、上記で説明している「モバイルSuicaアプリに登録できなかったカード」なので、それが何か関係しているのかいないのか、よく分かりません。
もしかすると、不安定でいつでも可能というわけではないかも知れません。 もう少し検証が必要かも。
いずれにしても、チャージの流れとしては以下の通りです。
1.GoogleウォレットでSuicaを追加
2.Google Payにクレカ(バニラVisaギフトカード)を追加
(ウォレットのSuicaから追加するか、もしくはGoogleアカウントから追加)
3.ウォレットのSuicaでチャージ
バニラVisaギフトカードをGoogle Payに追加する方法ですが、
バニラVisaギフトカードは、直接Gooleウォレットには追加できませんので、ウォレットのSuicaからチャージ操作をしてクレジットカードを選択する際に「新しいカードを追加」から入力するか、Googleアカウントの「お支払方法」にバニラVisaギフトカードを追加します。
Google payからチャージする方法は、モバイルSuicaアプリを使う方法と異なり、1円単位でチャージが可能なようです。
モバイルSuicaアプリからのチャージだと最低500円単位ですが、Goole Payでチャージする方法ならバニラVisaギフトカードの残高が中途半端な額でも使い切ることができます。
ちなみに、Google payにクレカを追加する際には、カードの有効性チェックのため200円が請求されますが、すぐに返金されます。
バニラVisaギフトカードの残高を消化する方法
Google Payでチャージができるのであれば簡単です。
1円単位でチャージが可能ですので、残高に残った額を指定してチャージすればよいだけです。
Google Payを使ってバニラVisaギフトカードからモバイルSuicaにチャージできず、逆にモバイルSuicaアプリが利用できる場合に、バニラVisaギフトカードに残った中途半端な残高を無理やり消化する方法を考えてみました。
残高500円以上、Android限定になりますが。
モバイルSuicaアプリには、「ちょうどチャージ」というモバイルSuicaの残高を1,000円単位でちょうどぴったりにするようにチャージできる機能があるので、これを利用します。
例えば、バニラVisaギフトカードの残高が645円あるとします。
まず、何か適当なクレジットカードをGoogle payに登録し、Google payでそのクレジットカードから、モバイルSuicaの残高が355円になるようにチャージします。
(千円刻みなら、1,355円でも2,355円でも端数が355円なら何でもOKです)
次に、モバイルSuicaアプリに残高645円のバニラVisaギフトカードを登録しておき、「ちょうどチャージ」の機能を使って、モバイルSuicaの残高が1,000円(もしくは2,000円、3,000円など)になるようにチャージします。
これで、無事、バニラVisaギフトカードの残高645円が消化されるというわけです。
この方法が得なのかというと疑問ですし、おすすめはしませんが、こんなやり方もあるかなという程度です。
素直にAmazonギフトカードなどで消化する方が簡単で無駄が無い気がします。
この「ちょうどチャージ」の機能でも、500円未満の額はチャージできないので、残高500円以上の場合に限られるわけです。試しに401円残ったカードを使ってやってみましたが、やはり駄目でした。
まとめ
バニラVisaギフトカードは、残高を確認するのにいちいちWEBサイトにアクセスする必要あって面倒なのですが、モバイルSuicaへチャージしてしまえば、残高を気にしながら使うということもありませんし、一気にチャージしておけば、バニラVisaギフトカードに端数の残高が残ることもなく、出口としては非常に便利だと思います。
モバイルSuicaとしてもお得に使えるので、Suicaで決裁できる店舗などが身近にあるのあれば、関東エリアのみならず、有用な使い方だと思います。
モバイルSuicaをはじめ、簡単に高還元を得られるキャッシュレス決裁についても記事にしていますので、こちらもご覧ください。
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