Google AdSense「広告ブロックによる損失収益の回復」

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Image by Biljana Jovanovic from Pixabay

 Google AdSenseの管理画面(ダッシュボード)に、「2024年2月1日から(広告掲載について)同意管理に関する新しい要件の適用を開始する」旨の警告が表示されています。

 内容としては、ブログ等にAdSense広告を掲載している場合、欧州の規制(GDPR)に関するメッセージを作成・公開する必要がある、というものですが、この具体的な対応方法については、ネット上に多くの情報がありますので、詳しくは書きません。

 今回は、これに関連して、表題にある「広告ブロックによる損失収益の回復」について、対応したので、その具体的な方法について説明します。

経過

 AdSenseの管理画面に表示されている警告文では、対応方法として「IAB Europe の 透明性と同意に関するフレームワーク (TCF)と統合された Google 認定 CMP を実装」する必要がある、と何やら難しそうなことが書いてあります。

 しかしながら、警告文書に貼っているリンクなど関連の情報を参照すると、特に凝ったことをしないのであれば、要するにGoogle AdSenseの管理画面から、必要な文書の作成、設定を行っていればOKということです(作成後も「プライバシーとメッセージ」の項目中「欧州の規制」から設定が変更できます)。
 これで、GDPR およびその他のヨーロッパの規制には対応できているはずです。

 しかしながら、警告文の「詳細」というリンク先には、「サイトに広告ブロックの収益回復メッセージのタグを設定する」ことも書かれています。

 さらにリンクを辿ると、サイトの訪問者が広告ブロッカーを使用している場合、GDPR規制の為に設置した同意文書も表示されない場合があるので、その対応もやっておいた方が良い、ということのようです。

GDPRメッセージの作成

 まず、GDPRメッセージの作成について簡単に触れておきますが、数か月前にGDPRメッセージを2024年1月17日までに作成してくださいという警告が出ていましたので、AdSense広告を掲載されている方は、既に対応済みだと思います。
 私も警告が出てすぐに設定しました。

 実際に設定を行って、数日or数週間してから、「欧州の規制」の「管理」に入ってみると、「表示されたメッセージ数」や「同意選択率」が表示されますので、うまく機能しているようです。
 ステータスも「公開済み」なっています。

 ちなみに、このメッセージは、欧州、英国からのアクセスに対してのみ表示されるのですが、実際にメッセージが表示される様子を確認したい場合には、自分のブログのアドレスに「?fc=alwaysshow」を付加すれば見ることができます。
 例えばこのブログであれば、「https://naniyablog.com?fc=alwaysshow」となります。

広告ブロックによる損失収益の回復 

 「広告ブロックによる損失収益の回復」の具体的な設定方法です。

表示文書の作成

 まずはGoogle AdSenseの管理画面で、広告表示を許可してほしい旨の文書を作成します。

 「プライバシーとメッセージ」の中の「広告ブロックによる損失収益の回復」の「管理」をクリック、「メッセージ」のタブに入って、「メッセージの作成」をクリック。

 そうするとデフォルトのメッセージが表示されますので、デザインに凝りたい方は「スタイル」のボタンから装飾などを、文面を変えたい方は、直接編集を行って下さい。私はデフォルトのままにしました。

 次に「設定」のボタンを押し、「サイトを選択」。設定をしたい自分のサイトを選びます。
 ちなみに、ここでサイトにロゴを設定していないと、あとの手順で「公開」することができません

 GDPRメッセージの作成でもロゴの設定が求められましたが、ロゴを非表示にする設定を行うことでロゴなしでもいけましたが、今回はロゴがないとダメなようです。
 ネット上で無料のロゴを提供してくれているサイトもありますし、自分でロゴを作成できるサイトもありますので、それらを利用するのが簡単です。

 あとの設定は、私の場合は、以下の様にしました。
 「デフォルトの言語」日本語
 「配置」中央のモーダル
 「広告を許可」オン
 「カスタムチョイス」オフ

 次に、「広告ブロックによる損失収益の回復」の管理画面に戻って「タグ設定」のタブに入ります。

 すると、2種類のタグが表示されていると思いますので、下段の方は「省略可」とありますので、私は上段の方だけ設置することにしました。

 「コピー」を押してタグをコピー、自分のサイトに設置します。

タグの設置と公開

 上記でコピーしたタグを自分のブログサイトに設置します。

 Googleの説明では、「サイトの HTML コードの タグとタグの間にコードを貼り付けます」とあり、「タグが検索結果ページの検索広告の前にトリガーされるようにします」とありますが、
私の場合は(WordPressのCocoonの場合ですが)、以下の通りにしました。

 ダッシュボードの「外観」で「テーマファイルエディター」に入り、編集するテーマは「Cocoon Child」を選択、「tmp-user」の中の「head-insert.php」を選び、その中の最下段にコピーしたタグをペーストしました。

 で、Google AdSenseに戻り、「広告ブロックによる損失収益の回復」の管理画面「メッセージ」タブの画面下の方に、メッセージの一覧(と言っても今は一つですが)があるので、「公開」にします。

動作、メッセージの確認

 何日か後に、再びこの画面を見ると、「表示されたメッセージ数」などが表示されているはずですので、うまく動いていると分かります。

 また、実際にメッセージが表示される様子を確認したい場合には、ブログのアドレスに
「?fc=alwaysshow&fctype=ab」を付加すれば見ることができます。
このブログであれば、「https://naniyablog.com?fc=alwaysshow&fctype=ab」となります。

最後に

 以上でGDPR(欧州の規制)に対する対応はできているはずです。
 対応後も相変わらず警告文書が表示され続けていますが、おそらく、もうすぐ規制の適用が始まるので表示されているのだろうと思います。

 「広告ブロックによる損失収益の回復」については、単に広告表示を許可してくれと言う旨のメッセージが表示されるだけなので、規制との関係で言っても、別に設定しなくても良いような気もしますが、設定して困るものでも無いのでやっておいて損はないかと思います。

 それにしても、Googleからの通知は、正確性を期する為なのか、いつも回りくどくて分かりにくいので困ります。もっと端的に分かりやすく教えてくれれば良いのにと、思います。
 それとも、規制への対処を指示してくれるだけでも有難いと思うべきでしょうか。

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