「WAON」の迷宮に踏み入ってみる その1 ー WAONポイントとWAON POINT

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UnsplashのJoachim Schnürleが撮影した写真

 イオン系列の決済・ポイントサービス「WAON」ですが、制度やルールが非常にややこしいので、これまで近づかなかったのですが、「ウエルシアグループがWAON POINT中心のサービスに移行」したため、止む無くWAONの世界に踏み入ることにしました。

 初心者目線でできるだけ分かりやすく「WAON」の世界を紐解いていきたいと思います。
(なお「WAON」はイオン系列の電子マネーの名称ですが、記事のタイトルではWAON関連サービス全体のことを指しています)

 今回は、その1回目、「WAONポイント」と「WAON POINT」について、その違いや注意点などについてです。


概要

 WAONには、WAONポイントWAON POINTという2つのポイントサービスがあります。
 以前は、ときめきポイントというのもあって3つでしたが、WAON POINTに統合され、今は2つです。

 発音が同じでややこしいので、最近ではWAONポイントは「電子マネーWAONポイント」という名称にしているようですが、イオン系列のWEBでも記載が統一されていなかったり、電子マネーの「WAON」というのもあるし、余計にややこしい気がします。
 もっと全然違う名前にした方が分かりやすいし、いっそ1つのポイントに統一した方が良いと思うのですが...。

 それはともかく、この記事では長ったらしいので「WAONポイント」と表記します。

 ちなみに、ウエルシアで利用できるのは「WAON POINT」の方です。


買い物等の支払いで貯める方法

WAONポイント

 こちらの方が簡単なのでこちらから。
 WAON POINT加盟店以外で、電子マネー「WAON」で支払った時、200円につき1ポイント溜まります。 支払いでWAONポイントが溜まるのは、このパターンのみです。

 電子マネーの「WAON」は、あまりメジャーではないかも知れませんが、イオン系列のお店だけではなく、コンビニや家電量販店などそれなりに使える場所はあります。
 それらの店舗のうち、WAON POINT加盟店以外でWAONで支払うとWAONポイントが溜まります。

電子マネー「WAON」が使えるお店はこちら → 使えるお店を探す(WAON公式)

WAON POINT加盟店はこちら → WAON POINT加盟店

 例えば、コンビニで言うと、ローソンやファミリーマートでも電子マネーの「WAON」は使えますが、WAON POINT加盟店はミニストップだけです。

 繰り返しますが、支払いで「WAONポイント」を貯める方法はこれだけです。
 ポイントカードを見せて現金で支払うというようなやり方はありません。 そもそもポイントカードが無いからです。

 こんな物理カードがありますが、これは、電子マネー「WAON」を利用するためのカードです。 いわゆるポイントカードではありません。 ICOCAやSUICAのカードのようなものです。
 ですから、これを提示して他の支払い方法で払うというような使い方はできません。

 また、クレジットカードのイオンカードにも電子マネー「WAON」の機能が付帯しているものがあり、上記のカードと同じようにクレジットカードを使って、電子マネー「WAON」を利用することができます。


 ちなみに、直接の支払いではありませんが、イオンカードの一つ、イオンカードセレクトでオートチャージでWAONにチャージしても、WAONポイントが付与されます。(イオンカードのコラム
 イオンカードを使うと普通はWAON POINTが溜まるのですが、これ以上はややこしいのであらためて。

 では、WAON POINT加盟店でWAONで支払うと? そうです、WAON POINTが溜まります。
 次にいきます。

WAON POINT

 支払いで「WAON POINT」が貯まるのはいくつかありますが、

 1つ目、WAON POINT加盟店で電子マネー「WAON」で支払った時 です。
 同じ電子マネー「WAON」での支払いなのにWAONポイントが溜まったり、WAON POINTが溜まったり。
 WAONはこんな点が特殊でややこしいです。

 ポイント付与率は、基本は200円につき1ポイントですが、会員登録をしてイオン系列のお店で使うと2ポイント付与になります。
 会員登録をしていないと、1ポイントしかもらえませんので、要注意です。 この辺りのことはまたあらためて。

 2つ目、WAON POINT加盟店でWAON POINTカードを提示して、現金(イオンであれば、イオンの商品券なども含む)で支払った時 です。 基本は200円につき1ポイントの付与です。
 店舗によって若干の違いはありますが、大体上記の通り。 ただし、ウエルシアは色々と特殊です。この点もまたあらためて。

 WAON POINTカードとは、このカードです。 無料で作れます。

 また、イオンカードなどイオンマークのクレジットカード、デビットカードを提示して現金で支払っても同じようにポイントがもらえます。 イオンカードがポイントカードにもなるわけです。
 ですが、イオン系列の店舗であれば、現金でなく、3つ目のイオンカーで支払う方法の方がお得です。

 さらに、物理カード以外にも、iAEONアプリでバーチャルなWAON POINTカードを新規発行することができます。 正式にはWAON POINT番号の発行ということですが、モバイルのカードのようにiAEONアプリでバーコードを表示して使えます。
 ただし、一定の条件下でしか発行できませんので、詳しくは公式サイトをご覧ください。
(iAEON公式 FAQ  iAEONでWAON POINTカードを新規発行できますか。

 3つ目、イオンカードなどのクレジットカード、デビットカードで支払った時も、WAON POINTが溜まります。
 これはクレカ利用に伴うポイント付与ですので、イオンなどのWAON POINT加盟店でなくとも、ポイント付与対象外の利用でなければ、WAON POINTが付与されます。 楽天カードの利用で楽天ポイントが溜まるようなものです。
 基本は200円につき1ポイントですが、イオン系列のお店で使うと200円につき2ポイントもらえます。


支払い以外で貯める方法

 支払い以外では、キャンペーンや関連サービスの利用などがありますが、詳しくは、それぞれの公式ページを確認してください。
 ここら辺は複雑なことはあまりないので、必要な注意点などがあれば、別の記事で触れたいと思います。

 WAONポイントはこちら → ポイントをためる・使う 電子マネーWAON公式サイト

 WAON POINTはこちら → WAON POINTをためる 公式サイト


ポイントの利用方法

WAONポイント

 WAONポイントの利用方法は、電子マネー「WAONに」チャージして利用する、これ一択です。
 ポイントで直接支払うということはできません。
 電子マネー「WAON」を利用する際に、チャージ分と併用してポイントをそのまま使うということもできません。 ポイントは一旦チャージしないと使えません。

 また、WAONポイントは、他社ポイントへ交換することもできません。
 他社ポイントから交換することはできます。 つまり、一方通行と思ってください。

 具体的なチャージの方法は、こちらの電子マネーWAONの公式サイトをご覧ください。
 なお、作ったばかりの空のWAONにはポイントのチャージができません。現金やイオンカードなどからチャージ(1,000円単位)が必要です。
 

WAON POINT

 WAON POINTの方は、いくつかの使い方があります。

 1つ目、WAON POINT加盟店であれば、ポイントを直接支払いに充てることができます。
 他のポイントカードなどと同じです。レジでカード(WAON POINTカード、iAEONアプリ、イオンカード)を提示して、ポイントを利用したい旨を告げる、もしくはセルフレジで自分で操作すればOKです。
 基本的に1ポイント=1円として利用できます。

 このWAON POINTを支払いに充てる方法の一つとして、いわゆるウエル活があり、非常にお得ですが、この点もあらためて。

 なお、電子マネーのWAONカード(水色のやつ)でもWAON POINTが溜まりますが、このカードを提示して直接ポイントを使うということはできません。
 WAON POINTも、電子マネーWAONのカードで使おうと思えば、次に説明する、「WAON」にチャージして使うという方法をとる必要があります。
 もしくは、後に記載する「合算」を行うことで、他の利用方法も可能になると思いますが、実地で試していないので。すいません。

 WAON POINTカードで貯めたポイントを利用するためには、会員登録が必要です。
 会員登録はイオンの店頭でもできますが、smartWAONウェブサイトでもできます。

 なお、イオンカード(WAON一体型)の場合はすでに会員登録されているので、あらためて登録する必要はないとのことです。(イオンカード公式サイト

 2つ目、電子マネー「WAON」にチャージして使う。
 ちょっと手間はかかりますが、この方法での利用も可能です。
 くわしい手順は、こちら電子マネーWAONの公式サイトをご覧ください。

 手間をかけてWAON POINTをチャージする意味ですが、電子マネー「WAON」は支払い時に基本0.5%のポイント付与があります。ですので、1番目のように普通に支払いに使うよりも少しだけお得と思われます。(すいません、これも実地に試していないので確認はできていません) 

 3つ目イオンカードの請求金額に充当する。
 クレジットカードのイオンカードを利用しているのであれば、カードの請求金額にWAON POINTを充当することができます。

 請求額にポイントを充当することができるクレジットカードはあまり多くありませんが、イオンカードは可能です。
 具体的な方法などは、こちらのイオンカード公式サイトのFAQをご覧ください。

 ただし、上記FAQの<ご注意事項>のところを見ると、「WAON POINTを合算して請求金額のお支払いに利用することはできません」とあるので、そのイオンカードで溜まったWAON POINTだけが充当できるようです。(この点も試してませんが、書きぶりからするとそのようです)


他社ポイントとの交換

WAONポイント

 WAONポイントは上でも書いたように、ポイントサイトのポイントなど他社ポイントから交換が可能です。 結構多様なポイントから交換が可能です。(WAON公式サイト

 ですが、WAONポイントを他社ポイントに交換することはできません
 WAONポイントの使い道は、電子マネー「WAON」にチャージする、これ一択です。

WAON POINT

 他社ポイントからWAON POINTへ交換する方法はほとんどありません。
 数少ない一つが、三越伊勢丹グループのエムアイポイントとの相互交換です。(スマートワオン公式サイト
 ちなみに、説明ページがキャンペーンのカテゴリーに含まれているので、キャンペーンという扱いなのでしょうか。

 そしてもう一つVポイントとの相互交換です。
 WAON POINT と Vポイントは、1ポイント単位で等価交換、相互交換が可能です。
 エムアイポイントを貯めているという人は少ないと思いますが、Vポイントを貯めているという人は多くいると思います。
 ただし、これはウエルシアのポイントルール変更に伴う救済措置のような気がしていますので、いつまで続くのかは分かりません。

 具体的な方法や注意点は、こちらのスマートワオン公式サイトをご覧ください。


 一方、WAON POINTを他社ポイントに交換する方法も、上記の相互交換以外は、あまり無さそうです。
 イオンカードに溜まったWAON POINTであれば、交換できるものがありますが、特定のイオンカードが必要だったり、1,000ポイント単位だったり、色々と難しそうです。
 詳しくは、イオンカードの公式ページをご覧ください。(他社ポイント移行


WAONポイントのセンター預かり

 キャンペーンや特典などで付与されるWAONポイントは、一旦センター預かりという扱いになり、これを利用するには、ダウンロードなどの手続きが必要となります。

 つまり、電子マネーのWAONカード内に溜まるポイントとはまた別にセンター預かりというポイントも存在するということです。

 ダウンロードは、イオンの店舗などに設置してある「WAONステーション」という機械や、スマホのアプリ「モバイルWAON」などで手続きできます。

 詳しくは、こちらの公式ページの案内をご覧ください。

(注)上記公式ページの記述には、WAONネットステーションでもダウンロードが可能なというような記述がありますが、ネットステーションでできるのは「利用履歴の確認」と「ポイント照会」だけのはずです。(WAONネットステーション

 ちなみに「iAEON」というアプリにもモバイルWAONの機能が付帯していますが、このアプリ単体ではポイントのダウンロードなどはできないようです。
 つまり、物理カードのWAONがあれば、後述する「iAEON」アプリのWAONステーション機能を利用してダウンロードが可能ですが、「iAEON」アプリ内のWAONを利用している場合は、店舗に行くか、モバイルWAONアプリを使う必要があるということです。

 もう一つ言えば、iPhoneの場合は、「モバイルWAON」というアプリではなく、「WAONアプリ」もしくはウオレットアプリ(Apple Wallet)でWAONを扱うことができます。 これ以上はややこしいので、この記事ではここまで。


ポイントの合算

 WAONポイントもWAON POINTも、利用したカードごとにポイントがバラバラに溜まります。ですので、ポイントを合算(まとめる)には、手続きが必要です。

 WAONポイントの場合は、WAONステーションまたはイオン銀行ATMでの操作となります。
 (WAONポイントまとめてプログラム

 どれか1枚のカードにポイントを寄せるという感じです。
 物理カードを複数持つことはあまり無いと思いますが、物理カードとモバイルWAONを両方使うというような場合は、このようにしてまとめる必要が出てきます。 ちょっと面倒です。

 WAON POINTの場合は、smart WAONウェブサイトiAEONアプリなどでまとめて管理することができます。

 こちらは「まとめて管理」ということなので、一度カードを追加しておけば、あとは合算してポイントを扱うことができるようになるんだと思います。
 ただし、上で説明したクレジットカード請求額への充当など合算して扱えない場合もあると思います。

 また、上記のリンク先の注書きで気になる文言が。 「カード追加後は解除ができないため、内容をご確認いただいた上でお手続きください。」とあります。

 色々と謎仕様が多いです。


ポイント残高等の確認

 今、何ポイント溜まっているか、有効期限はいつまでかなどを確認する方法です。
 いちいち説明すべきことなのかとも思いますが、全体のしくみが複雑でややこしいので、この点も説明しておきます。

WAONポイント

 イオンの店舗などに設置しているWAONステーション(縦長の機械)に行くか、WEBならWAONのホームページ内にあるWAONネットステーションにアクセスすることで確認できます。
(なお、WAONネットステーションは、WAONステーションと似た名前ですが、できることはポイントの確認ぐらいでかなり限られています。この辺も紛らわしい。)

 モバイルWAONの場合は、モバイルWAONのアプリやiAEONアプリでポイント残高だけは確認できますが、より詳しい情報は、WAONステーションに行くか、WAONネットステーションにアクセスする必要があります。

 詳しい方法などは、こちらのWAON公式サイトをご覧ください。

 なお、電子マネー「WAON」では、WAONポイントだけでなく、WAON POINTも溜まりますが、WAONネットステーションやモバイルWAONアプリで確認すると、これがセンター預かりのポイントとして表示されますし、WAON POINTを「合算」しているとトータルのWAON POINT残高がセンター預かりポイントのように表示されますので、ご注意ください。

 全体的に何だかなという仕様です。

WAON POINT

 スマートワオンのWEBサイトにログインするか、iAEONアプリiAEON公式Q&A)で確認することができます。
 ポイントを合算(対象カードを登録)していれば、その合計ポイント数や期限などが表示されます。

 こちらの方がWAONポイントに比べてかなりすっきりしています。
 と思いきや、上記では合計ポイントしか分かりません。 イオンカードに溜まったWAON POINT残高を確認しようと思うと、「イオンウォレット」アプリや「暮らしのマネーサイト」にログインして確認する必要があります。(暮らしのマネーサイトQ&A

 もうちょっと何とかならんものかと思いますが。


iAEONアプリのWAONステーション機能

 iAEONアプリにもWAONステーション機能が搭載されています。
 WAONカード(電子マネー「WAON」の物理カード)で、ポイント残高の確認やダウンロードやチャージなどを行う場合、店舗のWAONステーションに行くことなく操作が可能です。

 Felica搭載のスマホが必要ですが、いちいち店舗まで行く必要が無いので便利だと思います。(iPhoneの場合は、WAONステーションアプリというのが別にあるようです)

 詳しくは、公式サイトの説明(iAEONアプリ WAONステーション機能)をご覧ください。

 

最後に

 WAONポイントとWAON POINTの基本だけを押さえるということで、かなり端折ったつもりだったのですが、思ったより長い記事になってしまいました。
 当初の目的からすると少し分かりにくくなってしまったかも知れません。

 色々と書きましたが、WAONの世界にどっぷり漬かりたいという人は別ですが、そうで無ければ、要は、WAONポイントのことは気にせず、WAON POINTだけを貯めるように意識しても良いと思います。

 イオン系列のお店では、クレジットカードのイオンカードを使い、ウエルシアではポイントカードを使って、買い物をするという感じで良いんじゃないかと思います。
 電子マネーの「WAON」を使わなければ、基本的にWAONポイントは溜まりませんから。

 それにしても、なぞ仕様、面倒な仕様が多いと思います。
 ポイントをはじめ色々な名称からしてそうです。 本当にもう少し何とかしてほしいです。
 WEB上を検索していても、検索結果自体、2つのポイントが混在して出てくるし、検索先の記事などを見ても混同している記載が散見されますので、せめて名前はもっと分かりやすく変えてほしいものです。

 と愚痴ばかり言っていても仕方ないので、今回端折った内容などについては、今後あらてめて記事にしたいと思います。

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