マイナンバーカードを持っていれば、住民票やその他の証明書がコンビニで取得できるということは聞いていましたが、今回、戸籍の全部事項証明書(いわゆる戸籍謄本)が必要になることがあったので、実際にやってみました。
条件さえ揃っていればやり方は簡単ですが、いくつかの条件(特に戸籍関係)、注意点がありますので、その点を中心にポイントを絞って解説します。
住民票やその他の証明書でもやり方は似たようなものなので、参考にしてみて下さい。
証明書等のコンビニ交付に必要なこと
証明書を発行する自治体がコンビニ交付に対応しているか
証明書を発行する(今回の場合で言うと本籍地の、住民票なら住所地の)自治体がコンビニ交付に対応しているかどうかがまずポイントです。
その自治体がコンビニ交付に対応していれば、全国どこのコンビニでも取得することできます。
例えば、神戸市にある戸籍や住民票なら、別に神戸市内、兵庫県内のコンビニでなくとも、大阪でも東京でもどこのコンビニでもOKです。
どの自治体が、どの種類のコンビニ等(セブンイレブンやローソンなど)に対応しているかは、こちらのサイトから調べることができます。
ほとんどの自治体が基本的な証明書には対応していると思います。
マイナンバーカードを取得しているか
マイナンバーカードを取得していること、そして、「利用者証明用電子証明書」の機能が付帯していること、が必要です。
「利用者証明用電子証明書」というのはあまり馴染みがないかも知れませんが、マイナンバーカードの交付を受ける際に、特に意識して外していない限り「利用者証明用電子証明書」の機能は付帯しているはずですし、マイナポイントの申請にも必要だったはずですので、ほとんどの方は付帯していると思います。
「利用者証明用電子証明書」を利用する際、つまり、証明書をコンビニで交付してもらう際の操作には、設定してある暗証番号(マイナンバーカードの交付を受ける際にいくつか設定した4桁の暗証番号のうちの一つ)が必要ですので、確認しておきましょう。
わたしもそうですが、マイナンバーカードの4桁の暗証番号は、共通のものにしている人が多いとは思いますが。
戸籍の場合は、本籍地と住所地が同じか
本籍地と住所地が同じ場合は特に問題ありません。他の証明書を同じように、操作をすればOKです。
本籍地と住所地が異なる場合は、まず、「本籍地の利用登録申請」という手続きが必要です。
手続きは、コンビニのマルチコピー機を利用するのが便利です。
パソコンからでも可能ですが、カードリーダーが必要になります。
具体的なやり方は、こちらのサイトをご覧ください。
申請してからコンビニ交付が利用可能となるまでに、通常数日かかるということなので、コンビニにでかけてその場で利用申請をして、すぐに証明書を取得するということはできませんので、注意しましょう。
また、自治体によっては、本籍地と住所地が異なる場合、そもそもコンビニ交付では戸籍謄本などの取得ができないという場合もあるようです。自治体のホームページなどで確認しましょう。
なお、マルチコピー機から申請した場合でも、申請手続きが今どうなっているかの確認は、こちらのサイトからできるようです。
注意点
365日、24時間対応ではない
多くの自治体では、土日祝日を含めて6:30から23:00まで対応しています。
ただし、自治体によって、あるいは同じ自治体でも証明書の種類によって、土日祝日は対応していないとか、時間帯が短い、などありますので、こちらのサイトやそれぞれの自治体のホームページで確認しておきましょう。
コンビニ側の問題ではなく、あくまで自治体側がどこまで対応しているかということです。
戸籍関係の対応日や時間に制限がかかっている自治体が割とあるように思います。
自治体によって対応していない証明書がある
自治体によっては、コンビニ交付自体には対応していても、この証明書はコンビニ交付には対応していないという場合があります。
また、住民票の交付には対応しているけれども、例えば、個人番号記載の住民票など、この記載事項は対応していない、ということもあります。
自治体のホームページで確認するか、わからない場合は直接問い合わせましょう。基本的な事項さえあればOKという場合は問題ありませんが。
ちなみに、戸籍の除票(死亡や転籍によって作成されるもの)については、どの自治体もコンビニ交付には対応していないようです。
やはり、戸籍関係は、全体的に慎重な扱いなのかも知れません。
また、住民票、戸籍以外には、印鑑証明書、各種税関係の証明書などはほとんどの自治体でコンビニ交付に対応していますが、具体的には各自治体のホームページなどで確認しましょう。
必要な証明書は明確か?
どんな証明書が必要なのか多少あいまいな場合でも、窓口なら担当職員とのやりとりで、その手続きならこの証明が必要と分かる場合があるでしょうが、コンビニ交付の場合はそのようなわけにはいきません。
自分が必要な証明書が何なのか、抄本(個人事項証明書)で良いのか謄本(全部事項証明書)が必要なのか、必要な記載事項は何か、などが分かっている必要があります。
操作の過程で、それらの項目を選択していく必要があります。
家族の証明書は取得できるか?
例えば、住民票や戸籍の謄本(全部事項証明書)なら同一世帯や戸籍の記載している人全員分が記載されていますので、家族の分も取得できることになりますが、印鑑証明や税金関係の証明は個人個人になりますので、家族といえども他人の分は取得できません。
窓口なら、委任状があれば一定の範囲で取得が可能でしょうけれど。
小銭が必要
後の「手数料と支払い方法」で書いているように、基本的に現金のみ、しかもお札が使えない、両替も期待できませんので、小銭を用意していく必要があります。
具体的な取得方法
コンビニのマルチコピー機のメニュー画面から「行政サービス」の項目を選んで、指示通りに操作を進め、支払いを行えば、証明書が印刷されて出てきます。
途中でマイナンバーカードをかざす必要があるので、忘れずに持っていきましょう。
また、終わった後でくれぐれも取り忘れないように。
具体的な操作方法は、こちらのサイトの説明を見ていただくのが良いと思います。
「利用できる店舗情報」のリンク先には、コンビニ等の店舗ごとに操作方法が動画でも解説されていますので、見てみて下さい。
ちなみに、公式の説明では、「キオスク端末」で操作する旨説明されていたりします。私は「キオスク端末」という言葉にあまり馴染みがなかったのですが、コンビニのマルチコピー機は「キオスク端末」の機能も持っていますので、マルチコピー機で操作するということです。
手数料と支払い方法
証明書の交付には当然手数料が必要になりますが、コンビニ交付の場合、窓口交付よりも割引している自治体が結構あります(中には割引が無い自治体もあるようですが)。具体的な金額は、自治体によって様々で、私の住んでいる自治体では、窓口よりも100円割引でした。
中には、期間限定で、一律10円(割引が10円ではなく、手数料自体が10円です)としている自治体もありました。
ちなみに、支払い方法は、基本的に現金のみです。 マルチコピー機の現金投入口に必要な金額を投入する形です。
セブンイレブンだけは、nanacoが使えました。
ファミリーマートならファミペイが使えるという情報もあったのですが、少なくとも、私が行ってみたファミリーマートでは現金しか使えなかったので、結局セブンイレブンへ行きました。
また、私が知る限り、マルチコピー機はお札が使えません(もしかしたら使える機種もあるのかも知れませんが)。
しかも、コンビニでは両替をしてくれません。店内のコピー機を使うためと言っても、基本的には応じてもらえない、と聞きます。そういうルールにしているのでしょう。
小銭を持っていない場合、nanacoであれば、残高が足りなくても1,000円単位でお札でチャージができますので、nanacoが便利だと思いました。
最後に
なかなか便利なサービスだと思います。24時間では無いとは言え、結構遅い時間帯まで対応しているので、昼間仕事のある人間にはありがたいです。手数料も割安な自治体が多いようですし。
ただ、手数料の支払いにほぼ現金しか使えないのはちょっと残念でした。
(もう、最近は小銭を扱うのが面倒。セブンイレブンならnanacoが使えますが)
自治体にもよりますが、窓口で支払う際にはPayPayなどのキャッシュレス支払いが可能なところもありますし、この辺は何とかしてほしいところです。
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