WiFiネタが続きますが、今回はWiFi中継器について。
私が普段使っているPCは、ルーターを設置している部屋とはかなり離れたところにあり、2.4GHz帯だと何とか繋がりますが、5GHz帯だとほとんど繋がらない、という状態です。
これが中継器を導入することによってどの程度改善するのか。私自身の例をお話したいと思います。
家のWiFi環境を改善したいという方の参考に少しでもなればと思います。
結論を先に言うと、「結構効果はあります」、ただし「中継器の設置場所にかなり左右されます」。
また、「中継器の機種による差もある」のではないかと思います。
導入した中継器
現在導入している中継器は、tp-link の RE200 という機種です。

WiFi5(11ac)対応、最大通信速度が5GHz帯で433Mbps、2.4GHz帯で300Mbpsとなっています。
アンテナ数3本となっていますが、最大通信速度から見ると、5GHz帯が1ストリーム、2.4GHz帯が2ストリームということなんだと思います。
5GHz帯が1ストリームというのはいまいちと思いますが、これを買った当時はストリーム数について全く関心が無かったもので、適当に選びました。
以前の記事で書いたようにWiFiの速度や安定性はルーターの性能だけでなく、受け手側の仕様(ストリーム数など)や性能にも左右されますので、もちろん中継器の仕様や性能も重要です。
特徴は、コンセント直付けタイプで、デザインもスリムで割とすっきりしているので、見た目にも邪魔にならないところでしょうか。
価格は、Amazonで約3000円(執筆時点)、以前は2000円ほどで売られていた時期もありました。
必要最小限の性能で価格が安めと言う点も、この機種の特長でしょうか。
かなり売れている製品のようです。
ルーターとの接続は、説明書に書いてある通りで、私はスマホのアプリを使わずに、WPSボタンを押す方法でやりましたが、特に難しいことも無くしごく簡単でした。
ルーターの近くで一旦接続し、その後、コンセントから抜いて適当な設置場所でコンセントを指してみる、ということになります。
ただ、コンセント直付けのデメリットは、設置場所が限定される点で、またこの機種自体の受信感度もあまり高くないようで、設置場所探しはちょっと大変でした。
設置場所に左右される性能
この機種は、LEDランプによって電波の受信状況を示しますのでそれも参考にしながら、ルーターの電波が十分受信でき、なおかつ、PC側で中継器の電波がきちんと受信できるような場所を探します。
ルーターに近すぎてもPCから遠ければ速度は出ませんし、逆にルーターから離れすぎると中継器自体がルーターの電波をきちんと拾わないので、これまた速度が出ません。
距離だけでなく家具の配置やドアの位置、そういった障害物にも左右されます。
LEDランプがグリーンでも中継器の場所がPCから離れていると速度は出ませんので、設置してみては速度を図り、また別の場所に設置してみては速度を図るというのを繰り返して、場所を探します。
上で書いたように、この機種の受信感度があまり高くない感じで、周波数帯の特性上仕方ないのですが、特に5GHz帯を丁度いい感じに中継できる場所がなかなか見つからなくて苦労しました。
直付けタイプなので、最適と思うような位置関係のところにコンセントが無い場合には、どこかで妥協して次善の場所に設置せざる得ませんが、最悪、中継器を導入してもさほど効果が無いということもあり得ます。
私の場合は、1か所だけこれならまあ良いでしょうという場所が見つかったので良かったです。
中継器導入の効果
何とかそこそこの設置場所を見つけることができたので、導入前に比べてWiFiの速度はかなり早くなりました。
特に2.4GHz帯(11n=WiFi4で接続)は、導入前の倍近い速度、うちのネット環境では望み得る最高速度に近い値が出ていると思います。
一方、5GHz帯の方(11ac=WiFi5で接続)は、Webの閲覧や動画を見るには大きな支障のない速度は出ているものの、2.4GHz帯よりも遅いという状態です。中継器導入前はほとんど繋がらなかったので、大きな改善と言えなくもないですが、やや不満は残ります。
やはり、5GHz帯が1ストリームということが影響しているのかも知れません。
ハイスピードモード
tp-linkの中継器には、ハイスピードモードという設定があります。
中継器は、ルーターからのデータを受け取って、それを子機側に送り出す役割ですが、同じ帯域を受信と送信同時に使うことができない、つまり、データーを受け取りつつ送り出すということができないので、どうしても効率が下がってしまいます。
このため、例えば、ルーターと中継器の間を2.4GHz帯で、中継器と子機の間を5GHz帯、と言う感じで周波数帯を分けて使うことで受け取ったデーターをそのまま送り出し、効率を上げようという機能がハイスピードモードです。
バッファローでは同じ機能を「デュアルバンド同時接続」と呼んでいます。
こんなイメージです。バッファローのページからの引用ですが分かりやすいので。

2.4GHz帯と5GHz帯がそれぞれ理想通りに接続できていれば、想定通りの性能を発揮できると思いますが、ルーターと中継器の位置関係や距離によっては、うまくいかないケースもあります。
この図とは逆にルーターと中継器を5GHz帯で繋ぎ、ルーターと子機を2.4GHz帯でつなぐことでうまくいくケースもあるでしょうし、どうやってもうまくいかないケースもあるでしょう。
私の場合も、ハイスピードモードを試してみましたが、設定を変えたり中継器の位置を変えたり色々やってみましたが、期待した効果は得られず、普通に2.4GHz帯で繋ぐのが一番速度が出るという結果になりました。
そもそも5GHz帯の速度が上がらないというのが足を引っ張っているのでしょう。
最後に
RE200のレビューのような記事になってしまいましたが、結論は冒頭に書いた通りで、ルーターからの距離や位置関係でWiFiの速度が上がらなくて困っている方には、中継器は解決策の一つになると思います。うまい設置場所が見つかればという条件付きですが。
私の場合は、2.4GHz帯は満足ですが、5GHz帯に不満が残る状態です。中継器を2ストリームのものに変えれば改善するのか、そもそもルーターの性能不足か、悩ましいところです。
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